音楽の記事が中心のMikikiですが、作家や写真家、映像作家、漫画家、演劇関係者など関わってもらう方は多種多様。そこで、音楽関係以外の表現者のみなさんが好きな音楽は?という興味からスタートさせたのが連載〈My Favorite Songs〉です。毎回、1人の選曲者が設定したテーマと、それにもとづく3曲以上の選曲を記事化。〈あの人がこの音楽を好きだったんだ〉という発見や、音楽とほかのカルチャーのクロスオーバーを楽しんでもらえたら幸いです。第7回は、主演映画「わたのはらぞこ」の公開を控える俳優・声優の神田朱未さんが登場。 *Mikiki編集部
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選曲によせて
映画「わたのはらぞこ」で私が演じるヨシノさんは、東京での生活にちょっぴり疲れています。
そんな私も、よく疲れます。
「なんか疲れたなぁ」って頭の中で思った言葉なのか、実際に口にした言葉なのか。
わからなくなってきたら要注意。
今回は、そんな私をあげてくれたり、なだめてくれたり、代弁してくれたり、笑わせたり泣かせたり、ありとあらゆる手段で寄り添ってくれる友人のような3曲をご紹介します。
松浦亜弥 “The 美学”
(2003年作『T・W・O』収録曲)
好きにふれるって最高。とにかく松浦亜弥さんが好きです。
あと私は1960年代の「キャバレー」「ベルベット」「ジャズバンド」というような「夜の大人が集まる場所」に大人になった今でも憧れがあるんです。
好きが重なったこの曲はまさに私の回復曲。
須藤響子 “近道したい”
(1995年『新しいような古いような』収録曲)
たくさんたくさん言い訳した後に「でもほんとはさ……」って話し始めた話が一番心に響くことってないですか。
私この歌聴くと泣いちゃうんです。
だってほんとは「明日はみんなで楽しく過ごしたい」だけだから。
皿田きのこ(杉山佳寿子)“パパパーマのうた”
(1981年)
圧倒的なものに圧倒されるともはや笑えてくる。
なんか、どうすごいか説明できないけどすごい。
もういいや、自分に説明なんかしなくても!!ってなります。
MOVIE INFORMATION
わたのはらぞこ

監督:加藤紗希
脚本:豊島晴香
出演:神田朱未/加藤紗希/豊島晴香/釜口恵太/本荘澪/湯川紋子/髙羽快
音楽・音響デザイン・作詞:三浦康嗣(□□□)
撮影:寺西涼
照明:西野正浩
録音:鈴木万里
スチール:髙羽快
宣伝美術:一野篤
宣伝協力:天野龍太郎/山本梨央/ウスバアミ
企画・製作:点と
オフィシャルサイト:https://watanoharazoko.com/
X公式アカウント:https://x.com/watanoharazoko
Instagram公式アカウント:https://www.instagram.com/watanoharazoko/
2025年8月1日(金)~上田映劇(長野県)、8月23日(土)~ポレポレ東中野(東京都)ほか全国順次公開
ストーリー
山々に囲まれた歴史ある街・上田を訪れたヨシノ。
東京での日々に苦しさを感じた彼女がこの街に来た目的は、ゲストハウスでありながら同時に劇場であり、カフェでもあるこの街の特別な拠点「犀の角」を訪ね“休憩”することであった。
かつてこの上田には深い深い海があった。数年前、8メートルものクジラの化石が発見されたこの街を歩きながら、ヨシノは不思議な出来事に次々と巻き込まれていく。
今が現実なのか、夢なのか、過去か未来かも曖昧な時間の中で、ヨシノの“休憩”は予想もしないものになっていって……。
LIVE INFORMATION
□□□ ×『わたのはらぞこ』スペシャルライブ/映画と音楽の時間
2025年8月2日(土)長野・上田映劇
開場/開演:13:30/14:00
出演:□□□(三浦康嗣と村田シゲだけ)、点と(加藤紗希、豊島晴香) ほか
住所:〒386-0012 長野県上田市中央2-12-30
入場料:前売り 5,500円/当日 6,000円(いずれも税込)
主催:わたぞこライブ実行委員会
共催:上田映劇
お問い合わせ:わたのはらぞこinfo watanoharazoko@gmail.com
発売方法:Googleフォームの受付先着順
受付URL:https://forms.gle/vpnW4bW4M4uuMcUdA
受付開始:2025年6月20日(金)正午12:00
詳細は上田映劇のオフィシャルサイト(https://www.uedaeigeki.com/news/29644/)で
PROFILE: 神田朱未
幼少期に母に連れられ見た映画や舞台に憧れて、高校演劇を経て上京。その後、アニメや外国映画の吹替、ラジオパーソナリティなど声優として活動。2017年、映像・舞台演技を学ぶため、映画美学校アクターズ・コースに入学。近年の出演作にドラマ「0.5の男」、舞台「バカンス」、アニメ「BLEACH」など。