音楽の記事が中心のMikikiですが、作家や写真家、映像作家、漫画家、演劇関係者など関わってもらう方は多種多様。そこで、音楽関係以外の表現者のみなさんが好きな音楽は?という興味からスタートさせたのが連載〈My Favorite Songs〉です。毎回、1人の選曲者が設定したテーマと、それにもとづく3曲以上の選曲を記事化。〈あの人がこの音楽を好きだったんだ〉という発見や、音楽とほかのカルチャーのクロスオーバーを楽しんでもらえたら幸いです。第4回は、劇団ロロの劇作家・演出家である三浦直之さんが登場。 ＊Mikiki編集部

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選曲によせて

ぼくは、架空の高校を舞台にした60分の青春群像劇「いつ高シリーズ」という演劇シリーズをつくっていて、いまはそのうちの1作「いつだって窓際であたしたち」の本番期間中、7月からは「校舎、ナイトクルージング」が開幕します。これから紹介するのは、その稽古期間中にきいてた音楽。 

 

FARMHOUSE ”distance”
（2024年）

〈小学校まで歩いた60分　遠い　中学校まで自転車で40分　遠い　高校まで1時間一本の電車で30分〉

冒頭のこのリリックがかっこよすぎる。今の時代って、みんなどこへ行くにもGoogleマップで経路と時間を調べてる。だから、生活ってもはや距離のことだ。

 

A_o feat. dodo & 塩塚モエカ ”BLUESOULS (STUTS Remix)”
（2021年）

どこを切り取っても、そこから青がドバドバあふれてくる。dodoのリリックも、青春を振り返ってはいるけれど、ノスタルジーにならず今に青がしみ出してきている。

 

江本祐介 “じゃ、また”
（2025年作『ありがとう』収録曲）

世界で一番好きな歌声。声の無重力ベッド、ひなたぼっこヴォイス、永遠の春休みブレス、やわらかさの起源。どんなにたとえても全然たりないくらい好き。

 

INFORMATION
ロロ
いつ⾼（いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三⾼等学校）シリーズ
『いつだって窓際であたしたち』

いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三⾼等学校の昼休み。太郎は校庭を永遠に⾛り回って、⽩⼦は校庭のミニチュアをつくってる。教室のカーテンの中では、瑠璃⾊と茉莉がささやきながらうわさ話。HUNTER×HUNTERの連載再開を待ち望む将⾨のところへ朝が⼼霊写真を持ってきて、その側では、新名が崎陽軒のシウマイ弁当を⾷べるチャンスを伺ってる。笑い声と⾜⾳と咀嚼⾳はまざりあって喧噪になって、⻘春みたいになってく。

2025年6月17日（火）〜2025年6月22日（日）東京・武蔵野芸能劇場 小劇場

脚本・演出︓三浦直之
出演︓
稲川悟史（⻘年団）
⼩川紗良、⽵内蓮（劇団スポーツ）
⼟本燈⼦
端栞⾥（南極）
三上晴佳

■公演スケジュール
2025年6⽉17⽇（⽕）〜22⽇（⽇）計8ステージ
6⽉17⽇（⽕）19:00
6⽉18⽇（⽔）休演⽇
6⽉19⽇（⽊）15:00／19:00
6⽉20⽇（⾦）15:00
6⽉21⽇（⼟）15:00／19:00
6⽉22⽇（⽇）13:00／17:00

■チケット料⾦（⼊場整理番号付き⾃由席）
応援チケット︓10,000円
⼀般︓3,800円
U25︓3,500円（枚数限定）
⾼校⽣以下︓無料（枚数限定）
障がい者割引︓3,000円（⼀律・事前予約のみ）

■チケット発売⽇
⼀般発売︓4⽉6⽇（⽇）正午

■スタッフ
美術︓いとうすずらん
照明︓中佐真梨⾹（空間企画）
⾳響︓栗原カオス、おにぎり海⼈
⾐裳協⼒︓神⽥百実
映像デザイン︓佐々⽊俊
舞台監督︓桝永啓介
舞台監督助⼿︓森⼭⾹緒梨
稽古進⾏︓中村未希
デザイン︓佐々⽊俊
イラスト︓⻄村ツチカ
当⽇運営︓⽊⾹花菜
制作助⼿︓⼤蔵⿇⽉（⽩昼夢）
制作︓奥⼭三代都（ロロ）、坂本もも（ロロ）
企画制作・主催︓合同会社ロロ

 

ロロ
いつ⾼（いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三⾼等学校）シリーズ
『校舎、ナイトクルージング』

誰もいない夜の校舎でひとりきり、昼間に集めた声を聴く。それがあたしの唯⼀のたのしみ。昼間の校舎に、あたしはいない。あたしは、あたしのいなかった時間を盗み聞きして、あたしのいなかった校舎を歩く。昼と夜を重ね合わせるんだ。

2025年7⽉8⽇（⽕）〜2025年7⽉13⽇（⽇）東京・武蔵野芸能劇場 小劇場

脚本・演出︓三浦直之
出演︓
⼩川紗良
徐永⾏（ザジ・ズー／さるさるさる松井絵⾥／サンバーチャイチャイ）
⽵内蓮（劇団スポーツ）
野⼝詩央（劇団かもめんたる）
古川路（TeXi’s）

■公演スケジュール
2025年7⽉8⽇（⽕）〜2025年7⽉13⽇（⽇）計8ステージ
7⽉8⽇（⽕）19:00
7⽉9⽇（⽔）休演⽇
7⽉10⽇（⽊）15:00／19:00
7⽉11⽇（⾦）15:00
7⽉12⽇（⼟）15:00／19:00
7⽉13⽇（⽇）15:00／18:00

■チケット料⾦（⼊場整理番号付き⾃由席）
応援チケット︓10,000円
⼀般︓3,800円
U25︓3,500円（枚数限定）
⾼校⽣以下︓無料（枚数限定）
障がい者割引︓3,000円（⼀律・事前予約のみ）

■チケット発売⽇
⼀般発売︓4⽉27⽇（⽇）正午

■スタッフ
美術︓いとうすずらん
照明︓久津美太地
⾳響︓栗原カオス、おにぎり海⼈
⾐裳協⼒︓神⽥百実
映像デザイン︓佐々⽊俊
舞台監督︓桝永啓介
舞台監督助⼿︓森⼭⾹緒梨
稽古進⾏︓中村未希
デザイン︓佐々⽊俊
イラスト︓⻄村ツチカ
制作助⼿︓⼤蔵⿇⽉（⽩昼夢）
制作︓奥⼭三代都（ロロ）、坂本もも（ロロ）
企画制作・主催︓合同会社ロロ

 

PROFILE: ロロ
劇作家・演出家の三浦直之が主宰を務める劇団。2009年結成。古今東⻄のポップカルチャーをサンプリングしながら既存の関係性から外れた異質な存在のボーイ・ミーツ・ガール＝出会いを描き続ける作品が⽼若男⼥から⽀持されている。15年に始まった「いつ⾼」シリーズでは⾼校演劇活性化のための作品制作を⾏うなど、演劇の射程を広げるべく活動中。主な作品として、「はなればなれたち」（2019年）、「四⾓い2つのさみしい窓』（2020年）、「Every Body feat. フランケンシュタイン」（2021年）など。「ハンサムな⼤悟」（2015年）は第60回岸⽥國⼠戯曲賞ノミネート。
オフィシャルサイト：http://loloweb.jp/