Page 2 / 3 1ページ目から読む
Creepy Nuts
Photo by Taio Konishi

Creepy Nuts、リトル・シムズらがフジロックの歴史に名を刻む

昼下がりのGREEN STAGEに登場したCreepy Nutsは、これが11年ぶりのフジロックだという。今や活躍の舞台を世界にまで広げた2人だが、11年前は場外のROOKIE A GO-GOでの出演だった。当時はまだ何者になるか模索していたであろう2人が、東京ドームも海外ライブも経験して苗場へと帰還した。

小さな子供からコテコテのフジロッカーまでが集まったCreepy Nutsのステージは、“堕天”“Bling-Bang-Bang-Born”“オトノケ”などのアニメ主題歌を随所に散りばめつつ、複雑なリズムの上をオーディエンスとともにライミングする“はらぺこあおむし”、クールダウンも兼ねたムーディーなミドルチューン“風来”と、Creepy Nutsならでは選曲の妙を味わうことができた。

Photo by Taio Konishi

〈11年前に唯一やった曲〉(R-指定いわく、当時は観客に足を止めてもらうため必死に語りかけていて1曲だけしかやらなかったのだそう)として“合法的トビ方ノススメ”を最後に持ってきて、11年ぶりに伏線を回収する構成もお見事。暑さを忘れさせるほどの盛り上がりで、Creepy Nutsとしてフジロックに新たな歴史を刻んでみせた。

Photo by Taio Konishi

Creepy Nutsに続いて登場したリトル・シムズは、最新アルバム『Lotus』に参加していた元ブラック・ミディのモーガン・シンプソン(ドラムス)も名を連ねた3人編成のサポートバンドを従えて、実にエモーショナルなパフォーマンスを見せてくれた。自らのネームが入ったサッカー日本代表のユニフォームと少し緩めのハーフパンツを着用しており、ビジュアルからしてもう満点だ。

リトル・シムズ
Photo by Daiki Miura

『Lotus』のナンバーを中心とした最新セットは、“Thief”“Flood”とアルバム冒頭の流れをそのまま再現。もはやヘヴィロックにも近い重厚なバンドサウンドと畳みかけるラップがこんなにも相性がいいだなんて。モーガンの抜けのいいスネアとタムがライブ全体を引き締め、それを動力にシムズも我々もさらにハイテンションになっていく。

Photo by Daiki Miura

Pファンクな“I Love You, I Hate You”や、トライバルなクラブビートの“Mood Swings”ではハンズアップして熱狂を生み、“Point And Kill”にいたってはシンガロングまで巻き起こるなど、観客側の熱量もとてつもなく高かった。洋楽ヒップホップにおけるライブでのリアクションについては、非英語圏に住む我々日本人にとって長年ネックとなっていた部分でもあるが、すべての公演ではないにしろ、ここ数年で大きく前進しているのは確かだ。そんな聴き手側の進化を、シムズのライブでも感じることができた。

珍しくフェス出演後にインスタを更新していたあたり、今回のフジロックはリトル・シムズ自身も満足のいくステージだったのだろう。

Photo by Daiki Miura

ライブ自体が久々のRADWIMPSは、NHK連続テレビ小説「あんぱん」の主題歌“賜物”を幕開けに、懐かしのナンバーも交えたセットリストで人々を圧倒した。海外のオーディエンスも巻き込んでの大合唱に胸を打たれた“スパークル”、ライブならではの長尺セッションを組み込んだ“おしゃかしゃま”など、GREEN STAGEでこそ映えるアンセムが苗場に響きわたる。

RADWIMPS
Photo by Taio Konishi

前日の山下達郎と重ねるかのように一足早く夏の終わりを先取りした“セプテンバーさん”、夜を迎えたタイミングでの“トレモロ”“SUMMER DAZE”も実に爽快で、メジャーデビュー20周年イヤーの真っ只中であることを感じさせるステージだった。

Photo by Taio Konishi