ナイロン・ギターの瑞々しく清涼感のある音色がサンバ調のリズムに乗って軽やかに踊る。穏やかな日常を多幸的に際立たせる春風のような舞い。その背景を、壮麗優美なストリングスが物語性を加味しながら色とりどりに彩る。ブラジルを代表する現行ギタリストであり、これまでアイアート・モレイラやサム・ゲンデル、笹久保伸らとも共演してきたファビアーノが、幼少期の多くを過ごしたリオの閑静な住宅街をインスパイア元に16人編成のオーケストラと完成させた最新作。現在LAに住むファビアーノにとって、彼の地やそこで過ごした幼少期の記憶の濃密さと甘美さが、旋律から溢れるサウダージとして立ち上がる。