©Caroline Bittencourt

北欧から、古くて新しい音楽を響かせるアコースティック・トリオが来日!

 古くて新しい音楽――トラッドにもクラシックにも古楽にも、伝統をリスペクトしながら、〈今〉に息づく音楽として響かせることを追求する音楽家たちがいる。なかでもデンマークのドリーマーズ・サーカスは、それをもっともヴィヴィッドに体現しているアコースティック・トリオと言えるだろう。

 一見さわやかで気のいい兄ちゃんたちだが、3人それぞれ只者ではない。ヴァイオリンのルネ・トンスゴー・ソレンセンは、デンマーク弦楽四重奏団(DSQ)の1stヴァイオリンとしても活躍するヴィルトゥオーゾ。DSQは2025年にデンマークでもっとも権威ある国際的な音楽賞〈レオニー・ソニング音楽賞〉を受賞したことでも話題になったが、ドリーマーズ・サーカスとは何度も共演しており、いわば兄弟バンドのような存在だ。

 シターンなどの撥弦楽器でバンドのリズムを支えるアレ・カーはフィドルの演奏にも優れ、スウェーデンが公式に熟練した伝統音楽家に与える称号〈リクスペルマン〉を18歳で与えられた逸材。2028年度から東京都交響楽団の首席指揮者に就任するフィンランド出身のペッカ・クーシストから招かれ、BBCプロムスでヴィヴァルディの“四季”をフォーク・スタイルで演奏したことも。その後、ペッカはドリーマーズ・サーカスとベートーヴェンを軸にしたプログラムでツアーを行なった。

 ピアノとアコーディオンでアンサンブルをまとめ上げるニコライ・ブスクは、作編曲家やジャズ・ミュージシャンとしても活躍、映画音楽や舞台芸術の分野でも才能を発揮している。

 このようにクラシックとの接点が多いドリーマーズ・サーカスだが、最大の違いは、伝統音楽を基調にしつつ、自分たちで作ったオリジナル曲を演奏するところだろう。「音楽は川のようなもので、つねに流れ続けていなければなりません。ときにはポルスカ、ジグ、リール、ソナホーニングといった古い伝統曲の形式を借りながら、私たちは自分たちのアイデアを表現したいのです。私たちが今、〈古い伝統音楽〉と捉えているものも、それが作曲された当時の人々にとっては新鮮で、現代的なものでした。私たちの音楽もまた、新鮮で現代的なものとして捉えられることを願っています」とルネは語る。

 今年9月には2年ぶり、6度目の来日ツアーが決定しているドリーマーズ・サーカス。今秋には〈古くて新しい音楽〉をどのように響かせてくれるだろう? また会える日が待ち遠しい。

 


LIVE INFORMATION
ドリーマーズ・サーカス 来日公演2026

2026年9月5日(土)三鷹市芸術文化センター 風のホール
開場/開演:15:30/16:00

2026年9月6日(日)横浜フィリアホール
開場/開演:13:30/14:00

2026年9月7日(月)所沢市民文化センター ミューズ キューブホール
開場/開演:15:15/16:00

2026年9月8日(火)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
開場/開演:18:30/19:00

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