後見人のシャ・マニーXLはエピックに移ったものの、デフ・ジャムからの2枚目が無事に到着。同時期にCD化もされた『King Remembered In Time』(2013年)などのストリート盤と同じく、今回もセルフ・プロデュースを中心に最小限の外部制作陣を招き、ブルージーな表現を貫く姿勢に変化はない。キャデラックに象徴される70年代ピンプなノリとギャラクティックな妄想を繋いだ表題通りの世界観は、エイトボール&MJGやアウトキャストに顕著なサウスの伝統を継承するものでもあり、ラファエル・サディークとの“Soul Food”やテラス・マーティン制作の“Angels”など、フックも担うプロデューサーとのコラボの旨みからはスヌーピーな味わいも滲んでくる。好きなようにやってる作品がやっぱりイイですわ。