あらゆる事象にダフト・パンクやEDMブームの物差しを当てる風潮には、やっぱ全米のリアクション頼りな状況の不変ぶりを痛感せざるを得ないけど……それはともかく、2009年に始動していたアーマンド・ヴァン・ヘルデンとA・トラックの王様コンビがここにきてアルバムを仕上げてきたのは確かに絶妙のタイミングのように思える。現象化した“Barbra Streisand”の世界的ヒットから数えてもすでに4年、アルバム全体を埋め尽くすネタ感全開のディスコ・ハウス群はデュオ結成時の愉快犯なフィーリングそのまんま。つまりはEDM上陸前の大バコのノリが、両名の共通点であるオールド・スクール趣味を媒介してモア・ファニーに追求されているわけで、ガーガー騒ぐべき最高のパーティー・アルバムなのは当然!