ハービー・ハンコックの秘蔵っ子にして、ロバート・グラスパー・プロデュースによる前作も記憶に新しい西アフリカはベナン出身のギタリスト。バークリー時代からの旧友とのレギュラートリオでのスタジオライヴ録音は前作のようなヴァラエティかつ先進性に富んだサウンド・プロダクションに比べるとグッとシンプル、そして適度なラフさはガレージ・ロックの様な触感さえある。それでいてアフロポリリズミックなリズムと次々に生み出される多彩な音色はトリッキーかつ華やかでそれはギターにおける魔術としか言いようのない、まさに変幻自在な音作りであるが、それを堪能するにはこの編制が寧ろ効果的だ。