別格級のディーゴポジティヴ・フロウリール・ピープル周辺など、ブロークン・ビーツ以降のクロスオーヴァー勢がしぶとく地力を見せつけているここ数年だが、今度はSKラディカルズことショーン・カーンが4年ぶりのアルバムをリリース! ダイアナ・マルティネスの歌うワンダーな冒頭曲をはじめ、ファー・アウト仲間のサブリナ・マリェイロスハイジ・ヴォーゲルシネマティック・オーケストラ)を迎えたヴォーカル・ナンバーの洒脱さはもちろん、直線的では終わらないインスト群も実に雄弁。白眉はオマーの快唱が躍る“Don't Let The Sun Go Down”。界隈の次世代を担うヘンリー・ウーや、4ヒーローによるリミックスも素晴らしい。往年のニュー・ジャズ・リスナーにも戻ってきてほしい傑作です。