ゴスペル音楽の源流の一つBlind Willie Johnsonはその卓抜したスライド・ギターの技術と歌声から後のブルース、ロック・ミュージシャンに多大な影響を与えた存在であるが故、ギター・エヴァンジェリストと称されもする。そんな彼のトリビュート作品に並ぶのは錚々たる面々。テデスキ=トラックス夫妻やトム・ウェイツらがブルース的側面を浮かび上がらせる一方でブラインド・ボーイズ・アラバマシニード・オコナーのソウルフルなパフォーマンスがゴスペル要素を呼び起こす。その後枝分かれしていったそれぞれの音楽が、再び一堂に会すことで源泉の妙味を再発見できる好企画盤である。

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