ティム・バックリーの息子で、〈奇跡の声〉と評されるセンシティヴで切ない歌唱が響くデビュー作。生前に残された唯一のアルバムであり、オルタナティヴ・ロックの文脈でも多くの人に聴かれた。伝記映画が昨年USで公開されたほか、未発表音源がいまだに発掘されているのは、彼に代わる存在がいないことを暗に物語っているのではないだろうか。