盟友のnagacoに全曲のプロデュースを託した3作目。淡色の柔らかなトラックに溶ける声は、こころなしか生々しさを増し、アカペラで〈尊さなんていらない〉と歌う“ひとりごと”など、自分に宛てた私信のような強い言葉が並ぶ。〈心にはいつも処女膜〉というパンチラインも飛び出す“枕”では、繊細さゆえの生き難さをそのまま受け止めて肯定する、表現上の矜持を窺わせるかのよう。剥き出しの彼女に出会える一枚。