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寒い季節はイケメンたちの歌に抱かれたい
乾燥が気になる季節、ハンサムなジャズ・ヴォーカル作品で心に潤いを与えませんか? まず推薦したいのが、ブーブレと同じカナダ出身のマット・ダスクによる2016年作『Quiet Nights』。コラボ相手がフローレンスKということもあってか、大半をジャズ・ボッサで固めていて、特にフランク・シナトラの愛唱曲でもある〈イパネマの娘〉は、ブーブレと共にそのポストを争うマットの真骨頂といった出来です。また、ブーブレのライヴァルと言ったら、この人も忘れちゃいけません。そう、ジェイミー・カラム。ルーツ・マヌーヴァらとの共演を経て、2014年の最新作『Interlude』ではルーツを見つめ直し、スタンダード中心の内容に。ローラ・マヴーラとのデュエットも、とっても優雅でしたよね。
一方、若き日のブーブレやジェイミーに多大な影響を与えたハリー・コニックJrは、2015年の『That Would Be Me』で得意のビッグバンド・スタイルから離れ、カントリーやケイジャンの薫りを漂わせたジャジー・ポップで勝負。本人がピアノ以外の楽器も担当するという試みも話題を呼びましたし、久々にファンク曲が聴けるのも嬉しいサプライズでした。
そんななか、目下楽しみなリリースと言えば年明けに登場するウーター・ヘメルの『Real Good Place』。だけど〈それまで待てない!〉という方は、ソフト・ロック~AOR好きからの評価も高かったジョン・リーゲンの2015年『Stop Time』や、サシャル・ヴァサンダニの2015年作『Slow Motion Miracles』あたりを聴き、身体を温めておいてくださいね。