ギター・デュオからバンド編成となった新生“いちむじん”の第1弾
2004年に宇高靖人と山下俊輔のギター・デュオでスタートした“いちむじん”が、この度リリースする通算9作目『StillMotion』で、鳥越啓介(b)、白須今(violin)、永田ジョージ(p, rhodes)、渡辺庸介(perc)を迎えて新たな門出を踏み出した。
――バンドにしようと思ったのはどうしてですか?
山下「今回サウンド・プロデュースをお願いした住友紀人さんは、5作目『TOMA』でもやって頂いて、そのとき彼のアイディアで初めて他の楽器を入れたんです。それが切っ掛けで、ギター以外の音もという思いを抱き続けていて、前作の8作目『恋むじん』でも再び取り入れて。そんな中、一昨年あたりに宇高から別な方向へ進みたいという話が出て、2016年一杯でいちむじんを離れることになったんです。だったらいっそのことグループにしようと。で、最初に白須さんに声を掛けたんです。アドリブもできて、ポップスにも興味があって、男前な人ということで(笑)」
白須「いちむじんがやっている和のテイスト、そこに自分がフィットしたというか。ヴァイオリンって洋楽器ですけど、前々から和の心を音に出していきたいと考えていたので、自分にとっては挑戦でもあり、好きなものがこのバンドではできるなと思ったんです」
永田「自分は元々ジャズなんですけど、8年ほど前からブラジル音楽にはまったのを切っ掛けに、段々とワールドな方向に広がっていきました。で、そういう面白いピアノを探してるって白須さんの紹介で、山下さんに自分の音を送ったら、ぜひ! と。とても嬉しかったです」
渡辺「自分の場合は、ライヴにいきなり鳥越さんと山下さんが観にいらっしゃって。なんで? って驚いたんですけど、鳥越さんが僕を推薦してくださったとのことで、その場で山下さんに口説かれました(笑)。これまで民族音楽系のインスト・バンドを沢山演ってきてるんですが、その中でいちむじんは良い意味で一二を争うポップな音作りなので、より多くの人に聴いてもらえる絶好の機会だと思い、参加させて頂きました。とても光栄です」
山下「今回は、スタジオでメンバー同士が触発し合いながら、どんどんサウンドやアレンジが変わっていったので、すごく面白いアルバムになってると思います」
永田「例えば9曲目《リンゴ追分》のソロで自分がジャズっぽいことを演ったら、他の人も呼応して4ビートになったり」
山下「そんな感じでお互いに空気を読んで、合わさっていく感じはとても気持ちが良かった。そういう新たないちむじんをぜひとも聴いて欲しいですね」
LIVE INFORMATION
「StillMotion」ツアーin名古屋 guest 水野紗希
○2017年3/17(金) 1st:開場17:30/開演18:30 2st:開場20:30/開演21:15 会場:名古屋ブルーノート
いちむじん トーク&ライブ
○2017年3/18(土)15:30~17:00 会場:NHK文化センター京都教室
www.ichimujin.com