新体制での第2弾シングルが登場! さまざまなアクシデントを越えて、7人の思いはどこへ辿り着く? 理想は最短人生ゲーム 進んでは振り出しに戻って、そして……
想像できなかった現在
5月末のワンマンから7人体制で初のツアーに突入し、コンディションを高めながらガシガシと前進してきたBiS。今回は現体制での2枚目のシングルにあたってのインタヴューなのですが、奇遇にも取材当日は9月1日……ってことで、まずは1年前を振り返っての話から訊いてみました。
――昨年の最終オーディション合宿から今日で1年経ったことになります。
ペリ・ウブ「そう! 一大決心の日!」
ゴ・ジーラ「8月31日に会社辞めたんだ!」
キカ・フロント・フロンタール「9月1日から合宿が始まって、3日に決まって、4日にお披露目のライヴ」
プー・ルイ「ちょうど1年?」
ゴジ「ぞっとする」
――まさか、1年後に白塗りになっているとは。
キカ「想像できなかった! だから、もももパンもこの先どうなるかわかんないよ!」

プー「キカが言うと、ホントに重い(笑)。でも、いまは白塗りを楽しんでるもんね」
キカ「楽しくてしょうがない。〈こうありたいな〉っていう自分と、周りが求める自分って全然違うものだって思ったし、この1年でより自分を見つけられた気がしますね、私は」
――見つけましたね。ペリさんは1年前の初心みたいなものはいまも覚えてますか?
ペリ「はい。合格した時の〈これからBiSでやっていくぞ!〉みたいな気持ちは、いまでもめっちゃあります」
ゴジ「合宿の面談で渡辺(淳之介:プロデューサー)さんに言われたことで覚えてるのが、〈活動のほとんどはたぶんそんな楽しくないと思うけど、舞台に立った時に一番気持ち良くなれるかどうかで、この仕事を続けられるかが決まってくる〉ってことで。それが当時はわからへんくて、でも、5月のLIQUIDROOMの時に、その気持ち良さを実感できて。これからもっと上の気持ち良さを体感したいなって思ってます」
プー「ゴジラはちゃんと話すようになったね、自分の考えとかを」
ゴジ「う~ん、たぶん、場に慣れてきました。1年経って、やっと(笑)。いままで周りに白塗りも坊主もいなかったから」
――それが普通です。一方で、サキさんの去年9月というと……。
カミヤサキ「はい。GANG PARADEとしてはいろいろヤバい時期だったんですけど、個人的にはBiSが再始動したことで、やっとホントに〈BiS断ち〉できる気持ちになれた頃でした。まさか1年後にBiSにいる自分の姿は想像できなかったです(笑)」
プー「いろんな意味でね。髪もあったし」

――その頃、パンさんはどんな感じで?
パン・ルナリーフィ「普通に勉強して……」
プー「勉強してたの?」
パン「してない。部活でベースを弾いてて、普通にライヴに行ったり、みたいな」
ペリ「BiSのオーディションは知ってた?」
パン「合宿(の中継)は観てた。その時は自分もやりたいとまでは思ってなくて。まさかその後に自分がBiSになるとも思わず」
――半年後にまたオーディションがあって良かったですね。
パン「はい。それがなかったら、どうなってたことか……っていう感じで。ホントにあっという間に人生が変わるんだなって」

――ももらんどさんの1年前は?
ももらんど「ラウンドワンで働いてました。学校はもう、5月に辞めてて」
キカ「アルバイトで。何やってたの?」
もも「スポッチャの担当」
キカ「〈ヨーイドン!〉とか言ってたの?」
もも「マイクがあるから、声が小っちゃくても大丈夫」
プー「(笑)でも、ももはちゃんと働いてたし、意外にしっかりしてるんですよ。自分でやりくりしてるし」
キカ「無駄遣いもしないしね」
もも「いまはまだ、貯金で」
プー「貯金で生きてる(笑)」

――そんなプー・ルイさんは1年やってきて、どうですか?
プー「思ってたよりうまくいかないことが多かったですね、振り返ると。もっとイェ~イみたいな感じで行けるのかな、って。でも、やっぱそう簡単にはいかない星の下に生まれたんだなって思います(笑)。やっとうまくいきはじめたと思ったらBLITZのワンマンが延期になったりして」
ツアーで培われた空気感
――はい。で、ツアー・ファイナルで8月に予定されていた、その赤坂BLITZのワンマンは、直前にペリさんが急病で入院して10月6日まで延期になりました。
プー「最初はまさか延期にするとは思ってなくて。6人でやるもんだって思ってたら、渡辺さんから〈延期したほうがいいと思う〉って。〈メンバーの意見も重要だから〉って話し合って決めたんですけど。だから、変わったんだなって思いました、いろいろ。昔だったらね?」
サキ「絶対やってるね。プー・ルイのいないワンマンもあったもんね?」
プー「うん。解散発表の時も(テン)テンコがいなかったり。でも、大事なライヴだからこそ延期にするっていう決断ができるようになったのは、一つステップを上がったんだと思います。前のBiSは〈止まったら負け〉みたいなところがあったので」

――6人なりの何かをやってやろう、って。
プー「そう、〈それがいい〉って人ももちろんいると思うし、解散をめざしてるなら、それでいいのかもしれないけど、いまはそうじゃない。それに、さんざん〈いまのBiSを観てほしい〉って言っておいて、ペリ抜きでファイナルをやるのは、自分たちの言葉にも嘘をつくことになるから」
――どう思いましたか、ペリさんは。
ペリ「延期って聞いてビックリして。しかも私の誕生日の次の日になって……」
プー「たまたまな!」
ペリ「シングルのリリースも4日になって」
キカ「関係ねえわ(笑)」
プー「どんだけ優遇されてんだ(笑)!」
ペリ「ふ~ん。でも、7人でやるっていうみんなの言葉とかを聞いて、自信が持てました。私はここにいていいんだっていうか、一生これ忘れちゃいけないな、って」
――逆に、いない間に感じたペリさんのありがたみってありますか?
ゴジ「ありがたみ(笑)」
プー「いない間っていうよりは、帰ってきた時の〈コレだ〉感がありましたね」
サキ「うん、それだね」
プー「〈これだな〉〈7人だな〉みたいな」
――良かったですね(笑)。
ペリ「はい! いいこと聞いた~(笑)」

――そういう状態の良さって、ツアーを経て深まってきたものでもありますよね。
プー「ツアー中は、くだらないことも、ライヴについても、メンバー同士でいっぱいしゃべったので、それもいまの空気感にけっこう繋がってるのかな」
キカ「パンとももはツアーでホントに変わったよね。急成長したし」
プー「パンなんかお披露目まではだいぶ大人しくて全然しゃべんなかったのに、マジでうるさいですからね、いま」
パン「そんなことはないです」
プー「普通にもう〈うるさい〉って言うぐらいうるさいです、楽屋とか」
キカ「だから、ある意味ムードメイカー。明るくしてくれて」
――何かクソガキ感が出てきましたよね。
一同「(笑)」
パン「え? 最近は大人をめざしてるんですよ、私は」
キカ「自分で言ってる時点で無理だね」
ペリ「私と2人クソガキが揃っちゃって、どっちかいないと調子が出ない。だよね?」
パン「それは痛感した、ホントに」
プー「2人揃って一人前か(笑)」
――あと、その間にサキさんとアヤ(・エイトプリンス)さんのレンタル移籍が無期限延長になりました。
ゴジ「発表の時に初めて知って。〈あ、そうなんだ〉って」
プー「アヤもあの場で初めて聞いたって」
サキ「無期限って知ったのは私もその時で」
――流れ的にいま戻るのは違うなって?
プー「そうですね。一回こういう流れが切れちゃったので、また締め直していかないとなっていう感じです、いま」
あの時の自信
――はい、そこでニュー・シングル“I can't say NO!!!!!!!”の話ですが、今回のテーマは?
サキ「破竹」
ペリ「なんか、竹藪みたいな」
キカ「竹藪じゃねえよ!」
プー「今回は作詞のテーマが〈破竹の勢い〉で、その時のツアーで勢いに乗るBiSをみんなの言葉で表現してて。初めて表題曲を〈BiS〉で作詞したんですよ」
ゴジ「全員でね。嬉しかった」

プー「やっと認めてもらえた感じはある。前に渡辺さんが〈大事な曲はまだ任せられない〉って言ってたので、〈やった!〉って」
キカ「曲名だけ最初から決まってたんです。〈!〉マークが7つで、拒否権のない7人」
プー「拒否権ないね(笑)。独裁みたいな」
サキ「〈さながら宗教〉」
――言葉の勢いも強いですし、前の“SOCiALiSM”以上に歌の勢いがありますよね。曲調も引き続きゴリゴリした感じで。
プー「激しい感じ。“SOCiALiSM”がハマったのもあって、〈やっぱBiSはこういうのがいいのかな?〉ってプロデューサーの松隈(ケンタ)さんも言ってましたね」
キカ「この7人のBiSが得意な曲調っていう感じだよね」
プー「そうそう。これは8月にお披露目する予定で完成させてたから、早くやりたくてしょうがない」
ペリ「やりたいね~、めっちゃ!」
プー「実はMV撮影の前日にペリが入院したので、MVもまだなくて(取材時)。お預けを喰らってるし、研究員のみんなはもっとだと思うんで、爆発させたいね」
キカ「ね、早く聴いてほしい」
――カップリングには“Fly”(2013年)が新録で入ります。当時はメンバー脱退のタイミングを踏まえた曲でしたが、いま聴くと〈狂う歯車 崩れていく あと少しなのに〉とか、いろいろ現在の状況にもハマって思えて。
プー「確かに……図らずも」
ゴジ「歌詞の通りになってる」
プー「後付けですけど、それもBiSっぽいですよね。あの時も、“DiE”で初めてTOP10入って〈これから行くぞ!〉って時に、一番人気になりつつあったミチバヤシ(リオ)が就活で辞める(笑)みたいな時期だったし」
パン「昔の曲をやるって難しいじゃないですか、やっぱり。その当時を知ってたわけでもない自分が、どういう心でいればいいのかって。だから自信を持つためにも、ちゃんとBiSについて考えようって、“Fly”は改めて思うきっかけになりました」
――真面目ですね。
パン「はい、意外と(笑)」
――“Fly”はキカさんがそれこそ1年前の合宿で歌った曲でもありました。
キカ「そうですね、昔からカラオケとかでめっちゃ歌ってた曲で、実は合宿前のオーディション審査でも歌ったんですよ。なんで、個人的に思い入れがあるし、しかも憧れだったサキさんと一緒に歌えるのが嬉しい」
サキ「〈もういいよ これしかない〉の歌詞が意味深に聴こえてきて怖い(笑)」
プー「私も昔から好きな曲で、前のBiSでセットリストを考えてた時も入れがちだったし、思い入れはあります。ただ、今回は私もサキちゃんも昔と違うパートをバリバリ歌ってたりするんで、新しい“Fly”として楽しんでもらいたいなって思いますね」
キカ「アレンジもけっこう変わってるし」
サキ「そう、アレンジがガラッと変わってたんで、振り付けも新しくしたんですけど、めっちゃ悩みましたね。昔の自分の振り付けがメチャクチャな合わせ方だったのもあるんですけど(笑)、どこかで〈前の良さを取り込まなきゃ〉って変に引っぱられて」
――比較対象がデカいのは、BiSが再始動してから常にあるテーマかもしれません。
サキ「そう、当時は何も考えてないけど自信だけあって……いまのほうがいろいろ経験を得たぶん、少し自信もなくしつつ、考えられるようになった。それはいいことかもしれないけど、あの時の自信が羨ましいって思っちゃう時はありますね」
プー「めっちゃわかる。でも、経験したのをなかったことにはできないから、この状態でどうやってそのテンションに持っていくか考えないといけないなと思ってます」
【追記】……と書き終えて校了しようとしたら、よもやのプー・ルイ活動休止。さらに新メンバー募集!? まさにNOと言えない状況が招いたかつてない劇薬は、ここからのBiSに何をもたらすのでしょう?
