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歌詞からイメージした絵をタトゥーにする

――これは僕の個人的な興味ですが、あなたの腕に彫られたタトゥーは何のモチーフですか? どんな意味が込められているのでしょうか?

「見てみる? って、これじゃ見えないわね(いきなりセーターを脱ぐ)」

――あ、なんかすいません……(笑)。左腕の動物って狼ですか?

「これは2匹のキツネよ! よく見るとお互いが相手の尻尾に喰らいついてて。エヴリタイム・アイ・ダイってバンドは知ってる? これは彼らの歌詞からインスパイアされているの。で、こっち(右腕)の鳥はモッキンバード(マネシツグミ)。私のホームタウンでもあるテネシー州・メンフィスでお馴染みの鳥だから。

で、こっちのはミーウィズアウトユー(MewithoutYou)の歌詞から。以前は歌詞をそのまま文字にして彫ってもらっていたんだけど、このままじゃ全身文字だらけになっちゃうから、最近は歌詞からイメージした絵にすることが多いかな(笑)」

――手首に彫られているのは文字ですね。

「これはスペイン語で、〈神は存在する(Dios Existir)〉という意味。(ガブリエル・)ガルシア=マルケスの小説『百年の孤独』がモチーフになっているのよ。伝染性の不眠症のせいで町中の人々が記憶喪失になっていくんだけど、その対策として〈これさえあれば大丈夫〉と思える大事な言葉を看板に残しておくっていうお話で……。タトゥーなら毎朝必ず自分の目に入るじゃない?」

――さっきの不眠症のお話とも繋がってきますね。最後にぜひお訊きしたかったんですが、なぜあなたはダンキンドーナツをあんなに愛しているんですか(笑)。

「アハハハハ! 私がダンキンドーナツを好きな理由は、第一にコーヒーが大好きだからなの。で、彼らはスターバックスよりも先にアーモンドミルクをはじめていたから、ヴィーガンで貧乏学生だった私が勉強するには最高の居場所だったのよ。だって、スタバの半額でコーヒーが買えちゃうんだから(笑)」