自身がメンバーに名を連ねるボーイジーニアス『the record』(2023年)の大成功を経てリリースされた待望のソロ4作目。前作が幼少期の繊細さをポップに表現した作品だったのに対し、今作は柔らかく温かい雰囲気を持つフォーキーな作風で、随所に大人の色気も感じさせる。歌い方やアナログ感たっぷりのアコースティック・サウンドも含め、どことなくジョニ・ミッチェルの『Court And Spark』(74年作)を想起させる傑作と言っていい。バンドメイトであるフィービー・ブリジャーズとジュリアン・ベイカー、アイルランドのホージアら豪華なゲスト陣それぞれの名演も聴きどころです。
