結成15周年イヤーに発表される6枚目のフル・アルバムは、デビュー作『#4』から10年以上を経て完成した『#5』。3ピースの限界に挑むアンサンブルと過剰な音像、ハイトーンのツイン・ヴォーカルによる時雨節は本作でも一切ブレがない。そのうえで、重めの4つ打ちを聴かせる“DIE meets HARD”をはじめ、BPM130~140台の楽曲が全体の軸になっていて、いつになくポップで開かれたメロディーの“Who's WhoFO”や、アコギをフィーチャーした“Serial Number Of Turbo”など、ヴァラエティーに富んだ楽曲を収録しているのが新鮮だ。〈鮮やかな夕景達よ〉というラインが『#4』からの連続性を思わせる“#5”は、彼らが時代に寄り添うことなく、自身の道をひたすら歩んできたことを証明する一曲だと言えよう。