童謡100周年に因んだ日本の名曲集

 今年は童謡誕生から100年となるアニバーサリーイヤー。今作では童謡をはじめ日本人の心にそっと寄り添ってきた懐かしい名曲達を、〈ピアノの魔術師〉との異名をとる、今年20年目に突入したNHK-FM「弾き語りフォーユー」でもおなじみのピアニスト・小原孝さんの繊細で色鮮やかなピアノの音色で演奏される作品集です。

 昨年9月NHK Eテレ「ららら♪クラシック」に出演し、成田為三作曲の“浜辺の歌変奏曲”を演奏したところ大反響に。この曲は小原さんが国立音楽大学の大学院生だった84年に、大学図書館倉庫で保管されていた初代学長の遺品の中から楽譜が発見され、その後小原さんによって学内ホールで初演された縁がある曲です。ファンの方からの熱い要望に応え、今回23年ぶりに再録音されました。

小原孝 ピアノ名曲フォーユー~日本を奏でる~ キング(2018)

 更に山田耕筰の“からたちの花”をアレンジした“ピアノのためのからたちの花”、二葉あき子が歌った往年のヒット曲“水色のワルツ”を作曲者高木東六自らが編曲した20分に及ぶ大曲“水色のワルツ変奏曲”等の日本の巨匠達によるピアノ曲に加え、“うみ”“お正月”といった唱歌や、“夕焼小焼”“サッちゃん”といった童謡パートは、全25曲ワンコーラスのみのメドレーで収録されているので、お子様も飽きずに楽しく一緒に歌いながら聴けますね。

 “おもちゃのチャチャチャ”“北風小僧の寒太郎”といった、みんなのうたスタンダードのパートでは、昨年12月にみんなのうたで放送された小原さん作曲の“私はブランコ”も、自身によるセルフカヴァーとして弾き語りVer・ピアノVer共に収録。小原さんの作曲者、弾き語りの名手としての才能を感じる事も出来ます。

 コンサートなどの演奏活動や、ジャンルを超えたコラボレーションなど精力的に活動を続け、その繊細かつ優しい音色で老若男女問わず支持される小原さん。今後もどのような音楽で私たちを楽しませ、癒してくれるのか、期待したいものです!

 


LIVE INFORMATION

小原孝ピアノリサイタル2018 〈ピアノ名曲フォーユー+日本を奏でる〉
○4月27日(金)あいれふホール(福岡)
○4月28日(土)レンタルスペース&サロン〈DOLCE〉(熊本)
○5月20日(日)タウンニュースホール(神奈川)
○6月2日(土)ふきのとうホール(札幌)

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