バンドがまたしても新たな領域に踏み込んだことを感じさせる手応え十分の4作目。冒頭を飾る名曲“蒼糸”を筆頭に、ストリングスとピアノを軸としたメランコリックな楽曲がアルバムの通奏低音を成し、美しいメロディーで綴られる別れの情景を引き立てる。一方、HVNSやMetomeといった気鋭のトラックメイカーを迎えたリミックスや、川谷の生まれ年を冠した告白調の“1988”など、相変わらずの曲調の幅広さは彼ららしい。