TAKA名義で第1回から出場した〈高校生RAP選手権〉で脚光を浴び、次世代オーディション「ラップスタア誕生!」へのエントリーや変態紳士クラブとしてのリリースでもとみに注目を集めている大阪のラッパー、WillyWonka。彼がWILYWNKAと表記を変え、Anarchy主宰のレーベルから晴れてアルバム・デビューを果たした。勢いに任せぬ語り口とリリック、トラック選びは、21歳にして地に足の着いたもので、身のこなしもしなやか。ラップはもとより周囲にも向けるひたむきな思いは、母に宛てた表題曲でひときわ形になっている。くだけたフロウで鼻歌的なメロディーを呼び込むラップがKMの音と併せて秀逸な“Good Fellows”をはじめ、聴きやすいトラック群のバランス、クォリティーも上々なデビュー作だ。