エクスプロージョンズ・イン・ザ・スカイ
Photo by 岸田哲平

13時の開演から21時50分のフィナーレまでみっちり付き合った。たっぷり9時間近い轟音の宴は、ぐったりと疲れたが、充実度合いもハンパなかった。

MONO、downy、envyの3バンドが主催し、内外5か国から筋金入りのインディペンデント・アーティストが東京に集結したエポックメイキングな都市型フェスティヴァル〈After Hours Tokyo ’19〉。日本では2年ぶりの開催だ。渋谷の同じビルに入った3つのライヴハウスが同時進行で計23組のアーティストを次々と送り出していく。

まずはTSUTAYA O-EASTの2階席で、主催者の1組でもあるMONOのライヴを体験。いきなりの重厚かつ劇的な爆音の洗礼をたっぷりと浴びる。イベントの幕開けとしてはあまりにヘヴィーだが、悲哀・怒り・喜び・絶望・希望などさまざまな感情が入り乱れ濁流のように押し寄せてくる情報量の多いライヴは、アーティストの本気が怖いほどに伝わってきて、オープナーとしては最高だった。

MONO
Photo by 岸田哲平

そのまま同じ会場のセカンド・ステージで、5kaiのライヴを観る。変拍子を多用したシンプルで隙間の多いアンサンブルは、破綻する直前で踏みとどまっているような緊張感と絶妙なバランス感覚があっておもしろい。

5kai
Photo by 朝岡英輔

続いてメイン・ステージに登場したdownyは、相変わらずクールでソリッドで変則的なポスト・ロックを、決して泥臭くならずスマートに、だがエモーショナルにプレイする。映像との融合で作られる世界観もほかにはない個性で、やはり唯一無二の存在感と感心させられる。

downy
Photo by 朝岡英輔