9年ぶりのアルバムがついに完成。メインとなるリフのループを軸に、ネオ・ソウルからフラメンコ、2ステップまでを幅広く参照し、ポリリズムを絡めて緻密に設計・構築されたアンサンブルがリリカルかつエモーショナルな音風景を立ち上げるtoeらしさはさらなる深化を見せている。10曲中4曲で山嵜廣和が歌い、その抑制の効いた歌声も円熟味を増しているが、毎回toeのアルバムで楽しみなのがゲストに女性ヴォーカルを迎えた楽曲。児玉奈央が山嵜とデュエットを聴かせるエレクトロニカ風の“WHO KNOWS?”は中盤の効果的なアクセントとなり、〈I DANCE ALONE〉という歌詞に思わずニヤリ。