説明不要のブラジリアン・フュージョンの草分け。中心人物のベルトラミは2012年に亡くなったものの、最近ではジャズ・インヴェーダーズとコラボしたりと精力的に活動を続けている。こちらは1977年発表のクロスオーヴァーの代名詞的傑作の紙ジャケ再発。7年前にライトメロウな文脈のタワー限定再発もあったが、サンダーキャットやタキシードの活躍を経たイマなら更に広い層に刺さりそう。ブリージンなシンセの洪水と緩急ありつつも徹底的に心地よいグルーヴ。原題は「鷲は蠅を食べない」だが、邦題の「涼風」がこの音を表すのにこの上なくマッチして秀逸、これからの季節に当然重宝して欲しい。