どうも、はじめまして。今月から俺らCrossfaithの連載が始まりました!
ここには俺らのツアー・ライフや世界中を回って皆さんの目にはなかなか見えにくいところを書いていこうかなと思います。

さて、今年も気付けば半分を過ぎて7月に入りました。燦々と照りつける太陽を浴びて夏の訪れを肌に感じながら、俺らはいま、アメリカはニュージャージー州にいます。次回作のためにデヴィッド・ベンデスというプロデューサーのスタジオにてレコーディング中。
ただ今回はそのレコーディングについてではなく、6月に行ったUK/EUツアーでの出来事をKazukiがお届けします!

6月1日に成田からロンドンへと飛び立ち、到着してから2日間ほど各雑誌のインタヴューや撮影をしました。ちなみにUKに来るのはこれで6度目です。

そして5日にツアー・バスへ乗り込みドイツへと出発!
この〈ツアー・バス〉というのも日本ではあまり馴染みのないものだと思うのですが、軽く説明すると、14人分のベッドがあり、トイレやキッチン、映画鑑賞などゆったりできるラウンジ・ルームがあったりと、ツアー・ライフを快適に過ごせるバスです。海外ツアーは移動距離も長く、ほぼ毎日ライヴがあるので、こいつのおかげで助かってます。

ですが今回のツアーはいつもと少し違いました。そう、戦友・coldrainとバスをシェアしてのツアーです! いつもは俺らだけなのですが、これで楽しさ倍増!

 

フェリーに乗って海を渡り、みんなでワーワー騒いでたらあっと言う間にドイツに到着。そして翌日、このツアー一発目のライヴはドイツが誇るロック・フェスティヴァル……〈Rock Am Ring〉!!!!!!

 

 

俺が学生時代に買って観てたDVDのなかの何枚かがこのフェスの映像で、いつかはこのステージに立ってやる!と思ってた夢の舞台の一つです。これで夢が一つ叶いました!

 

Photo by JulienPhoto

 

この日はライヴ初日ながら確かな感触があり、良いスタートが切れました。翌日も場所を移動して同様のフェスティヴァル、〈Rock Im Park〉!!!!!
ここではライヴ中におもしろい現象が起きました。終盤のクライマックスに差し掛かった頃、オーディエンスが次々とモッシュピットに座り出し、船を漕ぐような行動を取り出したのです!

もちろんいままでに観たことがない光景だったので驚きましたが、後にあれは何だったかと訊くと、どうやらドイツの人たちは熱いROCKを感じるとそのような行動を取るんだそうです(笑)。

こういった国ごとのライヴの楽しみ方や、文化の違いを直に感じられるのも海外ツアーの醍醐味ですね。自分たちのステージの後は俺もキッズになって、いろんなアーティストのライヴを観たりフェスを満喫しました! なかでもナイン・インチ・ネイルズはやっぱり最高にカッコ良かった!

ナイン・インチ・ネイルズの2013年のライヴ映像

 

フェスが終わると俺らはドイツを後にしてチェコへと向かいました。チェコでは俺らのヘッドライニング・ショウがあり、日本から遠く離れた国でもたくさんの人たちが楽しみにしていてくれて、おかげでチケットはソールドアウト!
本当に音楽には国境はないんだと、そう信じさせてもらえる瞬間で、毎度感慨深く嬉しく思います。

チェコでの公演を終えるとドイツに戻って〈Beast Fest〉!!
トリヴィウムがヘッドライナーを務めたメタルのフェスで、オーディエンスはクレイジー。本当にドイツはメタル・シーンが熱いんだなと思いました。
翌日ドイツでのヘッドライニング・ショウを行い、こちらもソールドアウト!

そしてUKへと戻り、いつもよりお洒落して英国音楽雑誌・ケラング!のアワード、〈Kerrang! Awards〉に出席!
お洒落してのお出掛けは気分が良いね♪

 

Photo by Viktor Schanz

 

その日の夜、俺はベッドでいろんな思いを馳せていました。
なぜならそう、翌日は待ちに待った〈Download Festival〉!!!!! しかもメイン・ステージでの出演!

 

 

俺らCrossfaithが結成当初から掲げていた目標、それは〈Download Festival〉でプレイすること。
その夢の実現がもう翌日に迫っている。
ここに来るまで7年、気付けばそれだけの月日が経っていて、これまでを振り返ったりして〈明日はすべてぶつけるぞ!〉とか思いながら眠りにつきました。

そして〈Download Festival〉当日、体調もすこぶる快調! 意気込んでステージをチェックしに行くと、夢の舞台は想像以上に大きく見えました。
機材をセットアップして、ウォーミングアップをしていると、気付けば出番5分前。
舞台袖へ行き、スタンバイ。
不思議なほどに落ち着いていて、リラックスした状態だった。

そしてSEが流れ、ステージへと――

 

Photo by JulienPhoto

 

俺の記憶はここまで。プレイ中の記憶があまりないんです(笑)。
でも夢の舞台は間違いなくこれまででいちばん気持ちが良かった! それは覚えています。
そしてライヴを終えれば、後は遊ぶだけ!
ガンガン呑んでライヴ観て、呑んで呑んで……もちろん翌日は記憶喪失者数名、バスの中はひっくり返ったように荒れていました。パーティーの後にはよくあることですね(笑)。

自分たちのステージ以外にも、日本でも人気の高いスキンドレッドのライヴにヴォーカルのKenがゲストで参加したりとフェスならではの現象もあって、この一日は凄く濃いものでした!

 

Photo by JulienPhoto

 

それから数日のオフを過ごし、フランスへ移動。続いては〈Hellfest〉!!!!

 

 

文字通り、メタルメタルメタルのフェスです! 会場では轟音を響かせながら砂埃が舞い、このツアーでもっとも激しいフェスだったと思います。

 

Photo by Nicko Guihal

 

何本かのヘッドライニング・ショウをフランスで行い、イタリアへ移動。
なんと20時間以上のドライヴで、〈うわー、キツイなー〉って思ってたけど、途中、ツアー・マネージャーの計らいでフランスのリゾート名所であるサントロペ・ビーチへ寄って、2日間ヴァケーション気分を満喫しました!

 

 

このビーチは、噂には聞いていたけど本当の楽園だと思う。いますぐにでもまた行きたい。

そしてイタリアに到着!
イタリアでのショウはアメリカのオブ・マイス&メンとのライヴでした。
このバンドとは何度もいっしょにツアーしてるけど、パーティー野郎たちで毎度楽しませてくれます。

オブ・マイス&メンの2014年のライヴ映像

 

イタリアの次はベルギーへGO!!! しかしその道のりは30時間以上……。
2日かけてベルギーに到着し、待ち受けるのは〈Graspop Metal Meeting〉!

 

 

これもネーミング通りメタルのミーティング!
このフェスが1か月に及ぶUK/EUツアーの締めのライヴです。
もう持ってる体力を全部使い切ってやりました。

そしてすべての行程を終えて、俺らはいまニュージャージーにいるということ!

これがCrossfaithの6月です。
今回のツアーはフェスがたくさんあり、バック・ステージでは憧れのアーティストに会えたり、いつもよりたくさんの人と出会えて、またたくさん新しい経験ができました。

ツアーは1度たりとも同じものがなく、常に新しい発見があり、何より国が変わろうとどこへ行っても俺らの音楽を楽しみに待ってくれてる人がいるってのは、本当に最高なことです。

これだからツアーはやめられへんな! 次はあなたの街で会いましょう!!

SEE U IN DA PIT \m/

2014年作『APOCALYZE』収録曲“Scarlett”のライヴ動画

 

PROFILE:Crossfaith

Kenta Koie(ヴォーカル)、Terufumi Tamano(プログラム)、Kazuki Takemura(ギター)、Hiroki Ikegawa(ベース)、Tatsuya Amano(ドラムス)から成る5人組。2006年に結成。2009年にファースト・アルバム『The Artificial theory for the Dramatic Beauty』を発表し、同年の〈LOUD PARK〉に初出演。翌2010年には初作がヨーロッパでリリースされ、海外デビューを果たす。2011年にヨーロッパに続きUSでも発表することになる2作目『The Dream, The Space』を完成。アジア圏を皮切りに海外でのライヴ活動も規模を拡大させ、ヨーロッパやUSなどでのツアーやフェス出演も精力的に行うようになる。そして2012年にミニ・アルバム『ZION EP』を、さらに2013年には世界デビュー盤となるフル・アルバム『APOCALYZE』をリリース。そして同作を引っ提げ、初の日本ツアーを含めた30か国以上を回るワールド・ツアーを敢行する。2014年に入り、ますます世界を股にかけて活動を展開中! 直近では8月1日に韓国の〈ペンタポート・ロック・フェスティヴァル〉、日本へ帰国して8月2日に〈ROCK IN JAPAN〉、8月5日に東京・恵比寿LIQUID ROOMの10周年記念ライヴ、8月9日はふたたび海を渡って台湾の〈ハート・タウン・フェスティヴァル〉、そして〈RISING SUN〉〈サマソニ〉、UKの〈レディング/リーズ〉……と盛りだくさんすぎるので、続きはオフィシャルサイトで!

ちなみに9月には6か所を巡る日本ツアー〈ACROSS THE FUTURE 2014〉がある!