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INTERVIEW

「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」 世界で最も有名なテノール歌手が語る、自身の半生を描いた映画

「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」 世界で最も有名なテノール歌手が語る、自身の半生を描いた映画

世界で最も有名なテノール歌手が、私たちに教えてくれること……

映画「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」は本人が執筆した自伝的小説「沈黙の音楽」が原案。視力に異常のある〈アモス〉という名のイタリア人の少年が歌の才能を伸ばして成功を掴むまでの物語だが、そこにはボチェッリ自身の体験が投影されている。

「そもそも小説というスタイルで書いたのは、その方が自分という人間について客観的に語ることができると思ったからなんだ。もちろん人生を厳密に1冊の本で物語ることなんてできないし、ましてや映画のような2時間程度の限られた時間の中で描くのなんてもっと不可能だけど、僕が小説に込めた〈人生への希望〉や〈この世界を創り給うた存在への信頼〉というメッセージが映画の観客にも伝わることを祈っている」

 加えて表題(原題:The Music of Silence)には、歌手が本番前に沈黙を守って喉を保護するという意味の他に「人生にはただ静かにチャンスを待っているだけの時間も、時には必要だ」ということを私たちに教えてくれているのが、映画を観た人にはわかるはず。 「この世界はあまりにも騒々しいから、しばし立ち止まって心の中の〈静けさ〉に耳を傾けることが人間には必要なのかも。そうすることによって、今まで気づかなかったことが見えてくるのだと思うよ」

 なお、劇中にオペラ・アリアなど本人の歌唱がふんだんに散りばめられているのも本作の魅力のひとつ。ただ吹替ているのが現在のボチェッリのため、アントニオ・バンデラス演じるカリスマ声楽指導者のレッスンを受ける前から、なかなかの堂々とした見事な歌いっぷりで思わず心を掴まれてしまうのもご愛敬だ。 「まあ、他にやりようがなかったんだ(笑)。良くも悪くも過去に戻ることは不可能だし、僕にはあの頃のように無邪気に歌うことはもうできない。当時の欠点を再現したとしても、あの声は取り戻せないからね」

ANDREA BOCELLI Si~君に捧げる愛の歌 Decca/ユニバーサル(2019)

 現在の歌声をもっと楽しみたくなった方にはこちらを…映画の公開にあわせて、2018年11月にリリースされ全世界で100万枚のセールスを記録したヒット・アルバムが再編集盤で登場。英国のシンガー・ソングライター、エリー・ゴールディングとの新作デュエット《リターン・トゥ・ラブ》や米国女優のジェニファー・ガーナーの歌唱をフィーチャーした《眠れ、眠れ》の新バージョンなども魅力的だが、新録の《歓喜の歌》(ベートーヴェン)と《ダニー・ボーイ》も聴き所だ。

 「第九を歌うのは僕にとっても大いなる〈歓び〉だったよ。そして白状すると、この世界的に有名な美しいアイルランド民謡《ダニー・ボーイ》を僕は今まで知らなかったんだ…信じられないよね? でも今やこの曲が持つ精神的な深みにすっかり魅了されている」

 


CINEMA INFORMATION

映画「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」
監督・脚本:マイケル・ラドフォード
原案:アンドレア・ボチェッリ
出演:ドビー・セバスチャン/ルイーザ・ラニエリ/ジョルディ・モリャ/アントニオ・バンデラス
配給:プレシディオ/彩プロ(2017年 イタリア 115分)
◎絶賛公開中!
bocelli.ayapro.ne.jp/

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