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持ち曲だけでライブをやるのが夢

――話があちこちに行ってしまいましたが、シングルの話をしましょう。“ベスト☆フレンド”はSCOOBIE DOのマツキタイジロウさんの作詞作曲で、演奏はSCOOBIE DOです。

「スクービーさんは前々から狙いを定めていたんです(笑)。ライブを見に行って、こういう曲がいいなと思ってお願いしました」

――そこで小さい子が楽しんでいる姿に感銘を受けて。

「Negiccoのファンの人も老若男女いるし、小さい子もいるから、そういう子も楽しんでくれることがベストだし、こういう光景が見れたらいいなと思ったんですよね」

――仕上がりとしてはバッチリですよね。

「最初から最後までどストライクで、自分の曲なのに何回も聴くくらいの良い曲になりました」

――ひとりで歌うのはどうですか?

「正直、キーは低いんです。Negiccoは高いキーが多いから。高い声はにゃんにゃんしているというか、張る感じとか含め、かわいく聞こえがちだと思うんですよ。だからこの曲では新しい自分を見つけてもらえるのかなと思いました。それと、テンポがよくて楽しい曲なんですけど、そこに私の歌で楽しさをプラスしていくのが難しくて。普段からconnieさんに〈Nao☆が歌うとシリアスになるから気をつけて〉って言われるんですけど、この曲のレコーディングでも口角上げて歌うのを意識しました。オケの時点でスクービーさんのガヤが入っていたんですよ。最初はそこに思い切り飲まれてて、SCOOBIE DOフィーチャリングNao☆みたいな雰囲気になっちゃいそうだったんですよ」

――ガヤのなかにひとりで入っていくみたいな。

「本当に飲まれそうでした。でも、完成を聴いたらすごく良かったので安心しました(笑)」

――新曲は2曲とも男性コーラスが入ってるのが印象的でした。カップリングの“rainy~next season~”はKeishi Tanakaさん作編曲です。

「Keishiさんは“Never Ending Story”を作っていただいたときに気持ち良く歌えたんですよね。Keishiさんにお願いすることが決まった時点で、私が作詞でということになって。最初はKeishiさんにテンポが早めの曲をお願いしたんですけど、ミディアムテンポのこの曲が来て。これから先も歌っていける大人っぽい曲で、私の雰囲気も大事にした曲を作りましたっていうことを言って送ってくださったんです」

――想定外の曲が来たけれど、それが良かったわけですね。歌詞はこれまで書いてこなかった雰囲気ですよね。

「提出期限がちょうど沖縄に行っていた時期だったんですよね。いままでは楽しい曲が多かったんですけど、今回の曲は初めてのテイストすぎて、ばりばりの日本語だけっていうのもおかしいな、英語を入れないとなって思ったんです。それにこれを乗り越えられたら作詞の幅が拡がるとも思いました。デモの歌が〈rainy rainy〉と聞こえるので、その文字合わせも面白いなと思って、そのまま〈rainy rainy〉にしました。あと、新潟を舞台に歌詞を考えたいなと思っていたんですけど、沖縄はちょうど雨が降ってたんですよね。新潟の曇り空と、その沖縄の曇り空が似ていて。湿度があって気怠い感じもあるんだけど、自分がこれから新しいことを始めるっていうキラキラした景色にも見えたりしたので、こういう歌詞になりました」

――歌詞は随分書いてきましたけど、かなりスキルアップしていますよね。メロディーに対する響きが心地よくて。

「ホントですか? でも、Keishiさんも〈自分のメロディーに他の人が作詞をして、こんなに音がハマるんだと思った〉って言ってくれました。それこそ昔はconnieさんに直されまくってたんですよ。作詞・Nao☆って書くのが申し訳ないくらい」

――そうだったんですね!

「“For a long time”なんかはそうですね。あまり直されなくなってきたのは“アノソラヘ”あたりからです。そのくらいからやっと自分の詞って言えるようになっていきました。レベルアップしてるかどうかわからないし、英語が変じゃないかなって思ったりもするんですけど、それぞれが好きな世界観があるもので、なにが正しくてなにが間違いとかもないんだと思って書きました。ダメ出しだらけになるんじゃないかなと思ったけど、意外と大丈夫でした(笑)。今回は2曲とも色々とすごく勉強になりました」

――今後、ソロ活動もしていきたいという話でしたが、オリジナル曲はまだ少ないですよね。これから増えていくというプランは?

「まだ4曲なので増やしたいですし、持ち曲だけでライブをやるのが夢です。それができるようになったら本当に自分の夢が叶うときですね。かえぽのアルバムも聴いてると泣けてくるんですよ。小学校6年生の女の子だったのに……って(笑)。でも、私のソロはのんびりやっていくんだと思います」

――10年後も見据えて。

「頑張ります(笑)。小田和正さんとか郷ひろみさんみたいにステージで走り続けたいと思っているので。応援よろしくお願いします」