ピアニスト、アーロン・パークスのプロジェクト、〈リトル・ビッグ〉の二年ぶりの新作。二年前といえば、サックス奏者ベン・ウェンデルの『The seasons』にも参加、素晴らしいピアノを聴かせていたがそれ以降、レコーディングは無かったようである。かつてのブルックリン楽派のM Bassように、このアルバムを聴くとアーロン周辺にも同じ音楽観を共有する人々による楽派めいたものが出来上がりつつあるように感じる。例えばウォルター・スミス3世やアンブローズ・アキンムシーレといったアーティストの音楽にも、こうした空気感は随分浸透しているようだ。地域性というよりは世代なのだろうか。