若大将と若き仲間が語らう! THE King ALL STARS座談会

THE King ALL STARS
2013年に結成されたロック・バンド。メンバーは、加山雄三(ヴォーカル/ギター)、キヨサク(ヴォーカル)、佐藤タイジ(ギター/ヴォーカル)、名越由貴夫(ギター)、古市コータロー(ギター/ヴォーカル)、ウエノコウジ(ベース)、武藤昭平(ドラムス/ヴォーカル)、タブゾンビ(トランペット)、高野勲(キーボード)、山本健太(キーボード)、スチャダラパー(ラップ)

 

 メンバーを見たとき思わずゾクゾクって感覚が駆け抜けたけど、これほどカッコ良いロック・サウンドが詰め込まれているとは。豪華メンバーが集まったTHE King ALL STARSのファースト・アルバム『ROCK FEST.』のことだ。

THE King ALL STARS 『ROCK FEST.』 TOWER RECORDS(2014)

 何が豪華って、〈King〉が永遠の若大将、加山雄三だってこと。Kingとして彼が思いっきりギターを弾きまくり、シャウトしまくる本作はここ何十年でもっともロックな加山雄三を見せてくれる。今回アルバムの完成を記念して、特別鼎談を実施。集まってくれたのは、Kingのほか、モッズの若大将、古市コータロー(ザ・コレクターズ)と琉球の若大将、キヨサク(MONGOL800)のおふたり。


 

加山雄三に抱かれたい!?

――〈ARABAKI ROCK FEST.13〉のステージがバンド結成のきっかけなんですよね?

加山「〈ARABAKI〉のとき集合したのは7人かな。まずは探り探りやってみたんだけど、俺としては自分の不出来ぶりに大不満で。それで、もう一回ちゃんとやりたいな、と思っていたところ、みんなが賛同してくれて。どうせならレコーディングまでちゃんとやろうぜ!ってことになった。レコーディングでは俺の50年前の曲を引っ張り出してきたんだけど、こんなんでいいのかな?と思ったね。そんな古くありませんよ、ってみんなは言ってくれたけども。まあ、お世辞だろうけども(笑)」

古市「お世辞じゃありませんよ。僕はずっと加山さんのマニアで、そういうバンドをやっていたぐらいだから。ロックンロールって変わらないというか、いい意味で進化してないんでね。古さとか関係なく自然とやれましたよ」

キヨサク「今回、僕は歌とコーラスで参加してるんですけど、ライヴはもちろん、レコーディングのときも、あぁロック・バンドだなと感じてましたね。リーダーは加山さんですけど、周りのメンバーも全然気兼ねなく意見するし。目標に向かって集中するエネルギーがウネウネしていて、しっかりとバンドになっていた」

加山「最初からこういうロック系をめざしていてよかったなとつくづく思ったよ。焼けぼっくいに火じゃないけど、間違いなく心に火が点いたんだ。そういえば、〈GREENROOM FESTIVAL〉のあとにTwitterで〈加山雄三、ほんとにギター弾いてら〉なんて書き込みがあったよ(笑)。若い女の子らしい書き込みで〈加山雄三に抱かれたい〉なんていうのもあって、嘘つけよ!って思ったけど(笑)」