石原洋のアルバム『formula』が〈Deluxe Edition〉としてBandcampでリリースされた。
2020年2月12日にリリースされた、実に23年ぶりとなる石原洋のソロ・アルバム『formula』。同作が〈Deluxe Edition〉として、石原のBandcampで本日6月25日17:00からデジタル配信されている。
今回の『formula (Deluxe Edition)』には、LPやCDには収録されなかった“formula version1.0”などの4曲が収録。追加収録された“formula version1.0”と“formula version1.0 reverse”では歌と演奏が消失し、雑踏の喧騒や電子音響のみをフル・レングスで聴くことができる(さらに、音の追加がなされているという)。
『formula』のCDは1枚組としてリリースされたが、当初は2枚組の予定だった。もともと、リスナーが〈version 1.0〉をコンピューターやスマートフォンに取り込み、それを好きな音楽と好みの音量でミックスして聴いてもらう、というアイデアだったんだとか。それによって音楽それ自体やそれを愛好するリスナー自身と世界との距離、過去の関係性がぼんやりと浮かび上がってくる仕組みが施されていた。
そのため、〈version 1.0〉を含む今回の配信ヴァージョンが『formula』の完全版となる。〈個人的な演奏者の記憶〉が世界のなかに溶け込み、不明瞭な遠景のような形で映し出される作品『formula (Deluxe Edition)』。ぜひこのアルバムを、リスナーそれぞれの聴き方で聴いてほしい。