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【天野龍太郎】

米津玄師 “感電”

8月5日(水)にリリースされるアルバム『STRAY SHEEP』から、〈こうくるんだ!〉という驚きのニュー・シングル。この、ものすごいグルーヴ……。なんとドラムスは石若駿、ベースはShyoudog(韻シスト)、ホーンはMELRAW HONES、ギターは関口シンゴさん(Ovall)、という超パワフルなメンバーによる演奏。素晴らしい!

 

Official髭男dism “Laughter”

ヒゲダンの新曲は、ゴツゴツとしたラフなギターの音からスタート。ドラマティックで、どこか暗闇の中でもがいているような重苦しいムードは、ある時期のミスチルを思い出さずにはいられません。新作『HELLO EP』は8月5日にリリース。

 

End of the World feat. Gabrielle Aplin “Over (R3HAB Remix)”

こちらではなく、洋楽連載〈Pop Style Now〉で紹介すべきかも。SEKAI NO OWARIのグローバル・プロジェクト、End of the Worldの新曲です。ストレートなエレクトロ~EDMなダンス・ポップで、ゆったりとしたビートのテンポ感がいい。けれど、曲自体はとってもパワフル。

 

Mime “エメラルドグリーンの揺らめき”

新世代ネオ・ソウル・バンド、Mimeがニュー・シングルをリリース。現在の感覚で80sを再解釈した見事なサウンド。〈シティ・ポップ〉は禁句かもしれませんが、このブリージンで涼しげなムードに、そう言わずにいられない……。彼らは今後、〈夏の三部作〉として連続で配信リリースをするんだとか。楽しみです。

 

民謡クルセイダーズ&フレンテ・クンビエロ “Tora Joe/虎女さま”

この国でもっともラディカルなバンドのひとつ、民クルこと民謡クルセイダーズとフレンテ・クンビエロが9月2日(水)にコラボレーションEP『民謡クンビエロ(フロム・トーキョー・トゥ・ボゴタ)』を10インチ盤でリリース! これは、そこからの第2弾シングルです。クンビア × 盛岡盆踊り唄、というヤバい邂逅。ハンパない。

 

BEST MUSIC “STAY HOME 音頭”

まさか新曲が聴けるとは……。小田島等さんと細野しんいちさんによるBEST MUSICが活動再開したのは、みなさんご存知のとおり(?)。2人から、なんと13年ぶりの新曲が届けられました。題して“STAY HOME 音頭”。超最高な歌詞つきですので、レッツ・ダンシン&シンギン・アット・ホーム。なお、この“STAY HOME 音頭”は“SUPER CITY POP 2020”のB面で、両曲を収めたCDが販売中です。8月には7インチ・シングルもリリースされるとのこと。さらに、プロト・ヴェイパーウェイヴな傑作『MUSIC FOR SUPERMARKET』がYouTubeでフル配信。ぜひチェックを。

 

Neibiss feat. Tsudio Studio “エアコンディショナー”

ツジオさんとNeibissのコラボ・シングルから、ミュージック・ビデオが発表に。Neibissの自然体なラップからは、なんとなくパ娘。のスタイルを思い出しました。

 

NENE “慈愛”

NENEのニューEP『夢太郎』から。〈お化けが見える/ここ最近ずっと〉という最初のラインからぐっと引き込まれる。NENEはいつも最高!

 

VaVa “Digital Club”

外出自粛のいま、2人だけの〈デジタルなクラブ〉を夢想したスウィート&ドリーミンなVaVaの新曲。今回も8ビット・サウンドが効いていて、彼らしいプロダクションだと思いました。

 

BLYY “Black Nylon”

活動歴約20年にして、ついにファースト・アルバム『Between man and time crYstaL poetrY is in motion.』を今月22日(水)にリリースするBLYY。同作から新たに3曲が配信されていて、この“Black Nylon”はそのうちの1曲。ウータン・クラン風のタイトで煙たいビートにしびれます。

 

なんかごめん “Golden Week”

Twitterでたまたま知った〈なんかごめん〉さんの曲。まったくの謎に包まれていますが、いまにも壊れそうなフラジャイルでドリーミーなサウンド、ヴォーカル、ビートに、ものすごく惹かれます。半壊したシューゲイズ、チルウェイヴ、ドリーム・ポップというか……。とにかく強烈です。何者なんでしょうか?

 

nnmukuchi “小さな何か”

(Twitterからいなくなってしまった)んミィさんとmukuchiさんの2人がコラボした楽曲を人知れず発表していました。2018年頃に制作された曲とのこと。激ストレンジで、どこから来てどこへ向かうのか、すごく謎なtiny pop。すごい。2人で、ひかりのうまでライブをやってほしいです。もう1曲の“あなたの窓”も聴きましょう。

 

【鈴木英之介】

朝日美穂 “旅するバルーン”

エレクトロニカ的展開を予感させる浮遊感に満ちたイントロから一転、可憐なボサノヴァへとなだれ込む導入部の鮮やかなこと。

歌詞に登場する〈七色の羽〉のように柔らかで鮮やかな朝日の歌声はもちろんのこと、アントニオ・カルロス・ジョビンに捧げたジャキス&パウラ・モレレンバウムとのコラボ・アルバム『Casa』(2001年)で坂本龍一が聴かせたような、控えめに歌を引き立てるピアノ・プレイもまた素晴らしい。

 

片想い “愛の傘下”

ラーメンズの片桐仁とエレキコミックから成るユニット〈エレ片〉のコント・ライブでテーマ曲として使われた一曲。アフロビートとフューチャー・ソウルからの影響が交錯したような、厚みのあるホーン・アレンジは、レーベルメイトであるceroの『Obscure Ride』におけるそれを想起させる。

タイトルはおそらく、エディット・ピアフの代表曲“Hymne à l'amour”(邦題:愛の賛歌)にひっかけたものだろうが、これにより〈アイノサンカ〉は〈讃える〉という能動的な行為から〈守られている〉という慎ましやかな意識へと意味を変じる。これには同音異義語の面白さを感じずにいられない。

 

ミツメ “ジンクス”

スタジオ・セッション動画内で披露されていた一曲がついに音源化された。スライの“In Time”やマーヴィン・ゲイの“Sexual Healing”などを意識していると思われる、イントロのリズム・ボックス使いに思わずニヤリとさせられる。そしてその後に続くニューオーリンズ・ファンク的なグルーヴは、バンドのイメージからすると意外なほどに粘っこくアーシーであるが、川辺素によるこぶし成分ゼロの平坦な歌唱によって、全体としては何とも不思議なバランスに仕上がっている。

 

【小峯崇嗣】

BOAT “Summer Radio”

福岡を拠点に活動する15人組のコレクティヴ、BOATが初となるコンプレーション・アルバム『電影港湾地区 -BOAT MIX TAPE-』をリリース。そのアルバムの最後を飾る、BOAT名義初となる曲で、夏の青春に捧げるアンセミックな楽曲に仕上げています。それぞれのメンバーの個性が混ざり合ったBOATらしいメロディーが最高……。
BOATのコレクティヴに所属するメンバーの紹介や、中心人物のYaungTa oにインタビューを行った特集記事も公開しています。そちらも必見です! 

 

GOiTO, YaungTa o, goe “Badulaka”

BOATに所属のラッパーGOiTOと、MADE IN HEPBURNのメンバー、YaungTa ogoeも加わったコンピレーション・アルバムの収録曲。GOiTOによる前半のクールなフロウと、ビート・チェンジ後のアグレッシヴなフロウの対比が素晴らしい一曲です。