ミッシー・エリオットの客演/リミックスした先行カット“Do It”でアダルトR&Bチャート首位を記録したヴェテランが、佳作『Sex & Cigarettes』から2年という短いスパンでアイランド移籍作を発表した。“Do It”のオリジナルを手掛けたアントニオ・ディクソンが制作の主軸を担い、冒頭の“Dance”はベンジャミン・ライトとデモンテ・ポージーに管弦を委ねた意外なディスコ仕立て。その例外的なノリを除けば基本はディープな本領発揮のスロウで、H.E.R.との“Gotta Move On”やクリス・ブレイドによる“Saturday Night”、クワイエット・ストームな表題曲などが穏やかに並ぶ。ベイビーフェイスが伝統的なサザン・ソウル作法で仕立てた“Nothin'”もエレガント。彼女が参加したケムの新作とも併せて聴きたい一枚だ。