ブラクストン姉妹の中で現在もっとも勢いのあるテイマー。2年ぶりのオリジナル新作は、前半こそレゲエ調の“Angels & Demons”や90sR&B的なスウィング調アップ“Catfish”で畳み掛けるも、ポロウ・ダ・ドンが手掛けた“Broken Record”、ブライアン・アレクサンダー・モーガン制作の“Never”、DJキャンパー製の“Raise The Bar”など、レトロ系からアンビエント系まで、お茶の間人気を受けて全方位に訴えかけるようなバラードを中心とした構成だ。とりわけインターンズの手掛けた“If I Don't Have You”は、ありったけのエモーションを込めて歌い上げる力強いバラードで、一時期の姉トニに迫るほど。終盤では時流に即したディスコ調のアップ“Must Be Good To You”も登場し、奔放なイメージも裏切らない。