人によってはそうした表現を、〈はっきりしないもの〉と受け取るかもしれない。しかし彼は決然と言う。「〈はっきりしない〉という自分の今までのコンプレックスを強みにしていきたい」と。そうしたスタンスを最も明確に、かつダイナミックに伝えるのが、ライブ・パフォーマンスである。
ド派手な演出ではっきりと非日常性を打ち出すアーティストとは違い、彼はまるで〈気が付いたらそこにいる〉と言わんばかりの自然さで私たちの前に立ち現れる。そしてあくまで日常の延長線上で、おもむろに音を奏ではじめる。だがそんなさりげない調子で紡がれる歌たちは、着実に私たちの心に作用する。〈パフォーマー／オーディエンス〉、〈作り手／受け手〉、〈私／あなた〉といった二分法に浸りきった私たちの思考は優しく揺さぶられ、それらが前提する壁はゆっくりと溶かされていく。そしていつしか、受け身なオーディエンスであったはずの私たちはライブに主体的に参加しており、THE CHARM PARKという他者が作ったはずの歌は〈自分の歌〉になっている。
THE CHARM PARKのライブは、観る者に甘美な宙ぶらりんの感覚を与えてくれる。それはパフォーマーである彼自身が〈はっきりしない〉存在であるからこそ、可能になるものなのかもしれない。だがこの独特の体験は、言葉を尽くして説明したところで、十全に伝えられるものではない。だからぜひ実際にTHE CHARM PARKのライブへ身を投じ、あなた自身の五感を総動員してそれを味わってみてほしい。
LIVE INFORMATION
THE CHARM PARK
2020年12月4日（金）Billboard Live YOKOHAMA
1stステージ 開場17:30／開演18:30
2ndステージ 開場20:30／開演21:30
サービスエリア 5,900円／カジュアルエリア 5,900円（1ドリンク付き）
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※お申込みは1ステージ2名様までとなります。
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