THE CHARM PARKが2020年12月4日(金)にBillboard Live YOKOHAMA(ビルボードライブ横浜)でライブを開催する。

ソングライティング、歌唱、演奏をほぼ独力で行う創作姿勢から〈新世代のポップ・マエストロ〉と称される、THE CHARM PARK。2015年、ミニ・アルバム『A LETTER』で本格的に活動をスタートさせるや否や、タワーレコードの〈タワレコメン〉やApple Musicの〈今週のNEW ARTIST〉に選出され、大きな注目を集める。

2015年作『A LETTER』表題曲

またその類まれなメロディーセンスや緻密なアレンジ能力は同業者をも惹きつけてやまず、ASIAN KUNG-FU GENERATIONやMONKEY MAJIK、南波志帆などのさまざまなアーティストからラヴコールを受けて、精力的にコラボレーションを行っている。

南波志帆の2016年作『meets sparkjoy』収録曲“Good Morning Sunshine”。作曲はTHE CHARM PARK

彼は韓国で生まれ、8歳から24歳までをアメリカで過ごした、韓国系アメリカ人だ。その出自ゆえか、彼はずっと〈自分の存在に根っこがない〉という感覚を抱いていたという。しかし根っこがないということは裏を返せば、〈自分/他者〉という区別がもたらしがちな視野狭窄に陥りにくいということでもある。実際、彼はバークリー音楽大学でアメリカに深く根差した音楽を学ぶ一方、アメリカ以外の国の音楽をも柔軟に吸収してきたようだ。

そのなかでも、彼のハイブリッドなアイデンティティーに特にフィットしたのが、ひとつの音楽のなかで多様な要素が混ざり合っている日本の音楽だった。アメリカ在住時からオリコンチャートを毎週チェックしていたという彼が特に影響を受けたアーティストとして挙げるのは、X JAPAN、くるり、大橋トリオの三組(そのうち大橋トリオとは後に仕事を共にしており、そのことを感慨深げに語っている)。

大橋トリオの2019年作『THUNDERBIRD』収録曲“Fragments”。作詞作曲はTHE CHARM PARK

そんな彼の作り出す音楽は、国境を越えて広く訴求しうるような普遍的な魅力を備えていながら、同時にどこか日本的な叙情性を漂わせてもいる。たとえば、アメリカで暮らしていた頃に日本の空を思い描きながら作ったというメロウなポップ・チューン“そら”などに、その独特のバランス感覚は顕著に表れている。

2016年作『A REPLY』収録曲“そら”