ビルボードライブは、国内外の名だたるアーティストが集う至高の音楽空間である。まるで音楽そのものが生きているかのような錯覚を覚えるほど、その空間は一瞬一瞬を特別なものへと変えてくれる。

そんなビルボードライブで2025年6月に開催が控えている4組の来日公演を紹介しよう。いずれも、見る者にとって忘れがたい感動と共鳴をもたらすライブになること間違いなしだ。

 

ドゥルヴ

まずは、6月1日(日)にビルボードライブ東京で開催されるドゥルヴのステージに注目したい。2019年に発表したデビューシングル“double take”がTikTokを中心に世界的ヒットを記録し、瞬く間に新世代の注目株となった。

インド人の両親のもとロンドンで生まれ、シンガポールで育ち、アメリカの大学へ留学したドゥルヴは、そうした多文化的背景によって独自の世界を築き上げたシンガーソングライターだ。さまざまなカルチャーが交差する環境のなかで、情熱的でありながら、そっと寄り添うような親密さを内包したオリジナリティあふれるR&Bサウンドを紡ぎ出すスタイルはまさに唯一無二と言えるだろう。

2024年の夏にリリースした1stアルバム『Private Blizzard』では、プロデューサーにJTデイリーを迎え、より洗練された音楽性を確立し、さらなる成長を示している。そんな彼のステージはどんな聴衆をも納得させる、包容力にあふれたものになるだろう。一日限りの初来日公演を、ぜひお見逃しなく。

 

ユキミ from リトル・ドラゴン

続いて紹介するのは、6月2日(月)にビルボードライブ東京、6月4日(水)にビルボードライブ横浜で開催されるユキミことユキミ・ナガノの来日公演である。北欧産のエレクトロニックポップを代表するバンド、リトル・ドラゴンのボーカリストが、これまでの活動で磨かれた透明感あふれる歌声を初登場となるビルボードライブのステージで披露する。

日系スウェーデン人でもあるユキミの艶かしくもクリアなボーカルは変幻自在で、あらゆるサウンドやスタイルを吸収しながら、それらを自らの養分として消化してきた。本日3月28日にリリースとなったソロデビューアルバム『For You』は、彼女自身の心情や音楽に対する深い探求が凝縮された作品となっており、今回の来日公演でも同作からのナンバーは確実にやってくれるはずだ。ちなみにリトル・ドラゴンのバンドメイト、エリック・ボーディンもドラムスとして帯同するので、ソロ以外の楽曲の披露も期待していいかもしれない。