自主流通の『The Piano Album』に続く今年2枚目のアルバムは、ルーツに回帰した初の純ゴスペル作品。キャリア初期からチャーチ感覚を発揮してきた彼だけに大仰に構える必要はないが、キム・バレルの歌唱を加えた“Don’t Let Go”をはじめ、再演も含む自曲をゴスペル界の大物たちと披露する姿はいつも以上にソウルフルだ。ジョナサン・マクレイノルズ“Gotta Have You”をカーク・フランクリンらとリメイクし、クラーク・シスターズも流石の風格。リアンドリア・ジョンソン&メアリー・メアリーとの南部マナーが滋味深い“All In His Plan”からレゲエの“So In Love”まで全編に渡る温かみと親密さが楽しく、クリスマス盤が初出となるヨランダ・アダムスとの“Do You Believe”でシメる構成もいい。