Wii版発売から丸10年! サントラCDで、大空と大地の冒険を再び味わう!

人気ゲームソフト「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」(以下「スカイウォードソード」)のサウンドトラックが2021年11月23日(火・祝)にリリースされる。

任天堂 『ゼルダの伝説 スカイウォードソード オリジナルサウンドトラック』 コロムビア(2021)

「スカイウォードソード」は、86年に第1作目が発売された人気ゲームシリーズ「ゼルダの伝説」シリーズのソフトであり、オリジナル版はWiiTM向けソフトとして2011年11月23日にリリースされたもの(このサントラのリリースのちょうど10年前にあたる)。それがシリーズ生誕35周年である今年2021年に、Nintendo SwitchTM用ソフト「ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD」としてリメイクされたのだ。

「スカイウォードソード」最大の特徴は、長い〈ゼルダ史〉の時系列においては最も古い時代、ゼルダの世界の〈はじまり〉を描いている重要なタイトルであるというところだろう。また操作面での特徴は、〈Wiiリモコンプラス〉と〈ヌンチャク〉(HDではJoy-Con)と呼ばれるリモコン型コントローラーを剣や盾に見立てて、コントローラーを振って敵を斬る、盾を構えるなど、直感的な操作でアクションが楽しめることだ。

音楽面での特徴としては、まず本作には合計120分を超える〈シネマシーン〉、いわゆるムービーが挿入されており、それらに合うようなBGMが多数収録されていることが挙げられる。中でも、オーケストラによる重厚な音楽が多用されており、弦楽や男女コーラスの美麗さや幽玄さ、金管楽器の力強さや華やかさ、木管楽器の素朴さや美しさ、パーカッションのリズムやアタック音の衝撃、そしてゲーム内でも重要なアイテムとして登場するハープの美しさなどがそこかしこに効果的に用いられている。

ちなみに、オリジナル作発売時のスタッフインタビュー〈社長が訊く『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』〉では、オーケストラを収録するにあたっての秘話が語られているが、中でもマリオの生みの親でもある宮本茂が言った「オーケストラでやればいいやん」という一言が、本作にオーケストラを多用することになった一因であることが明らかにされている。

結果として、オーケストラによる壮大なサウンドが、大空と大地を行き来する本作の壮大なテーマやゲーム性と見事にマッチし、もともと壮大だったゲーム自体のスケールや世界観をさらに大きなものへと広げる役割を果たしている。