自主レーベルからの初アルバムは完全セルフ・プロデュースによる全11曲入り。古代の神々の行進を想像させる重厚な打楽器の鳴りが印象的な表題曲をはじめ、先行カット群から立ち上っていたエスニックなムードをヴィヴィッドに濃縮したような本作は、とりわけインド音楽の意匠があちこちに。東西の神話をモチーフとしたファンタジックな詩世界に宗教的なコーラスワーク、土着的なビートにシンフォニックなエレクトロニクスが交わった先で生まれたのは、現代を生きる私たちのためのマハーバーラタ。命の循環によって形成されゆく社会・歴史・文化・哲学がポップ・ミュージックという名の壮大な叙事詩として鳴っている。