Mikikiがオススメの新人アーティストを採り上げる連載〈Mikiki’s Young Bloods〉。編集部スタッフが、サブスクやCDショップで試聴して、あるいはライブハウスやクラブでパフォーマンスを観て、〈これはやばい!〉と興奮した新人ミュージシャンを紹介します。今回は編集部の田中が、大阪在住で現在平均年齢19歳の4人組、ハク。をピックアップ。バンドによる自己紹介、まずはこの曲から、推しポイント、こんな音楽のファンにオススメ、という4項目でまとめました。

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自己紹介

「今通っている専門学校の高校生限定サークルで、たまたま4人はパートも分かれていて、そこの先生からの〈一回、組んでみたら?〉という言葉からバンドが始まりました。

ボーカルのあいは元々サカナクションやフレデリックを中心に聴いていましたが、インディーやドリームポップに感動してそこから洋楽をたくさん聴くようになりました。今はメンバーで共有プレイリストを作り、4人全員が様々な音楽に触れるようにしています。

今の時代は世界中でいろんな音楽を聴けるようになっているので、私たちの音楽も日本に限らず世界中で聴いてもらえたら嬉しいです。自分たちの大好きだと思える音楽を追求して、たくさんの人に届いたらいいなと思います」

 

まずはこの曲から
“カランコエ”

1月19日にリリースされたファーストミニアルバム『若者日記』からのリードソング。ちょっとエモの入ったバンドアンサンブルとボーカリストのあいさんの感傷と反骨心を併せ持つかのような歌声、というハク。のふたつの魅力がストレートに伝わる楽曲だと思います。〈優しさを持って生まれた私は/優しさを持ってどう生きるの〉――平均年齢19歳のバンドにいきなりこんな言葉を発せられたら、誰もがハッとせずにはいられないはず。

 

田中亮太の推しポイント

上記の自己紹介にも、〈サカナクションやフレデリックを聴いてきて、そのあとインディーロックに出会って……〉といった言葉がありますが、ハク。には日本語ロックと海外のインディー/オルタナティブ双方の良さが上手くミックスされていると思います。みずからの青春の日々で喚起された感情や想いを素直に映したと思しき歌詞もいいし、技術的な面でまだ伸びしろはありそうですが、各楽器の演奏もすごくセンスを感じさせる。先日、初めてライブを観たのですが、ギターのなずなさんとベースのカノさんのフレージングに惚れ惚れしました。ドラムスのまゆさんの手数の多いドラムもいいアクセントになっていて。

8曲入りのミニアルバム『若者日記』は、オーセンティックなロックサウンドを基調にしつつ、ひりひりとしたオルタナティブ、メランコリックなギターポップなどが収められています。筆者のお気に入りはバラード調の“本物”。ゆっくりとしたリズムのもと、なだらかにエモーションを高めていく展開が堪りません。今後、女性ボーカルのギターバンドとして、Homecomingsや羊文学と肩を並べる存在になっていくのでしょうか。2022年、実に楽しみなニューカマーです。

 

こんな音楽のファンにオススメ

Homecomings/羊文学/Snail Mail/Hazel English……

 


RELEASE INFORMATION

ハク。 『若者日記』 SPACE SHOWER(2022)

リリース日:2022年1月19日
品番:PECF-3265
価格:1,980円(税込)
配信リンク:https://ssm.lnk.to/WkmnNk

TRACKLIST
1. ワタシ
2. BLUE GIRL
3. 本物
4. カランコエ
5. ame.
6. hitonatsu
7. アップルパイ
8. ふたり基地

 

LIVE INFORMATION

ハク 。O-nest presents「若者日記-東京編-」
2022年2月18日(金)東京・渋谷Spotify O-nest
開場/開演:18:00/18:30
出演:ハク。/とけた電球/Monthly Mu & New Caledonia/Conton Candy
前売り/当日:2,500円/3,000円
チケットプレイガイド:https://eplus.jp/haku/

若者日記-大阪編-
2022年3月19日(土)大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
開場/開演:17:30/18:00
出演:ハク。
前売り/当日:2,500円/3,000円
チケットプレイガイド:https://eplus.jp/haku0319/