Mikikiがオススメの新人アーティストを採り上げる連載〈Mikiki’s Young Bloods〉。編集部スタッフが、サブスクやCDショップで試聴して、あるいはライブハウスやクラブでパフォーマンスを観て、〈これはやばい!〉と興奮した新人ミュージシャンを紹介します。今回は編集部の田中がSugar Houseという4人組バンドをピックアップ。ユニットによる自己紹介、まずはこの曲から、推しポイント、こんな音楽のファンにオススメ、という4項目でまとめました。

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自己紹介

「2019年結成、Ren Kobayashi(ギター/ボーカル)、Hibiki Uchida(ギター)、Yusuke Aoki(ベース)、Ryosuke Makiyama(ドラムス)の4ピースバンドです。

僕(Ren)とYusukeが小学校からの幼なじみで元々軽く〈バンドやりたいね〉って話をしてたんですが、たまたま2人で一緒に入った古着屋で、〈バンドやりたい〉みたいな話を店員さんとしてる子がいたんです。

その店員さんは僕らがバンドやりたいってことを知ってくれてたので、僕らを繋げてくれてHibikiが加入しました。

そのあとHibikiの紹介で、Ryosukeが加わり結成したという経緯になります。

バンドとしてはUSインディー、UKポストパンク、90sオルタナなどからの影響が大きいと思います。

まず前提として僕らが納得できる曲を作り続けたいです。

その上で、作品もライブも今より多くの人に届いてくれたら嬉しいです」

 

まずはこの曲から
“Blind”

2021年にリリースされたファーストEP『Surface』より。ドラムのリフレインがひたすらに焦燥感を煽り、ギターによるウォールオブサウンドは誰しもを寄せつけまいと鳴らされているかのよう。にもかかわらず、Ren Kobayashiの甘く艶ややかな歌声は、セイレーンのささやきのごとく魅惑的です。いうなれば、クロコダイルスやクリスタル・スティルツら10年代のサイケデリックロックンロールと、90年代クリエイションの中間点。YOKKEくんことYosuke Tsuchidaが監督を務めたMVのかっこよさにもノックアウトされました。

 

田中亮太の推しポイント

Sugar Houseをいつ、どのように知ったのかは思い出せないのですが、2021年の一年間を通じて自分のSNSのタイムライン上でよく名前があがっており、〈インディーロックシーンで噂のバンド〉という印象を抱いていました。そして、いざ聴いて/観てみると、曲よし、アレンジよし、佇まいよし、と三拍子揃ったバンドの姿に興奮。上の“Blind”のMVを観ながら、つい〈かっこいい……〉と口から洩れてしまいました。

サウンド面では海外インディーからの影響が窺えつつ、優れたソングライティング、プロダクションの完成度の高さで、いわゆるワナビーと思わせない本物感が彼らにはあります。昨今の国内インディーギターバンドの活況はNEHANNやWaaterを収録したWOOMAN監修のコンピレーション『Destruct Tapes #1』(2021年)でもパッケージされていましたが、そこに収録されていたバンドと比較しても、ロックバンドのスケール感という点において、Sugar Houseは頭一つ抜けている気がします。

アノラックな装いも含めて、自分が95年にギャラガー兄弟たちへと託していたものと近いドリームを彼らに見てしまう、というのはさすがに言いすぎでしょうか。

 

こんな音楽のファンにオススメ

DYGL/(特に初期の)スーパーカー/プライマル・スクリーム、ライドなど90年代のクリエイション勢/ステレオガール……