世の閉塞感を屁とも思わない大らかなべしゃりで自由を謳う表題曲に、頼もしさを感じずにはいられない7作目。昨年の“生きる”で初コラボした住之江のホープ・Red Eyeを迎え、SPIN MASTER A-1製の和楽器ビーツ上でバチバチの新旧悪たれコンビぶりを発揮する“うしろきいつけや”、西成ゲットー・ライフを淡々と綴るKOYANMUSIC作のトラップ“893”といったコワモテ路線もありつつ、海に浮かぶブイ目線で人の世を憂う“ブイ”から人情味溢れる“涙が出る”まで、良い意味で喜怒哀楽がごちゃっと混ざったスタイルは変わらず。親としての視点も交えて少女のやるせない気持ちを描いたSATUSSYとの“唾を吐いた少女”におけるストーリーテリングの巧みさ、実直なメッセージ性こそが彼の真骨頂だろう。