昭和の看板を受け継ぐブレない覚悟に満ちたニュー・アルバムが堂々の完成! 自身の価値観を言葉と音楽にしてきた西成のフッドスターが文字通りの『独立記念日』を語る!

昭和を引き継いだ理由

 「ネガティヴに考えてたらアルバムももっと後になるか、内容もガラッと変わってたかもしらんぐらい」いろいろあったと、前作『白目』(2019年)リリース後の2年あまりを語るSHINGO★西成。般若が立ち上げ、SHINGOも所属してきた昭和レコードがZORN、般若の相次ぐ独立に伴って昨年解散したこともそんないろいろの一つ。だからこそ、コロナ禍を挟んでなお音楽を続けられることに、彼は周りへの感謝の念を改めて強くしたという。みずからが先頭に立つ新たな体制で〈昭和レコード〉の看板を引き継いだのもその感謝と覚悟の表れか、理由を問うこちらに「それは意地でしょ(笑)」とSHINGOが話しはじめる。

 「意地張ったらあかんてわかってるけど、まだ歌い続けようと思ったらこの感じがいいなっていうのと、昭和といえばまあ俺っしょ、イメージ的に。時代がいろいろ変わっていってるんやったら、〈昭和〉を引き継いでいろいろやるのは俺かなっていうのもありました」。

 いちレーベル名にとどまらず〈昭和〉という時代の精神をも引き継ぐ思いは、「〈覚悟〉とか〈努力〉とか〈がんばる〉とか、大人が重きを置く自分の大嫌いだった言葉が、いま人生で実体験できてる」との話からも透けて見えるよう。前作リリース後ほどなく制作を始め、ここに完成を見た7枚目のアルバム『独立記念日』でも、ますますその色を濃くしている。

SHINGO★西成 『独立記念日』 昭和レコード(2022)

 「2011年の震災の時からなんかおかしいぞと思ってましたけど、世の中の常識って言われてるもんがコロコロ変わっていくのが思ってる以上に早いんですよね。そんな1か月2か月、1年2年でごろごろ変わっていく常識に合わしてる人間は立派やけど、自分にはそぐわないし、世の中の常識、価値観に合わして疲れてる人らを見て俺が疲れるみたいな。そこで逆に自分の価値観をちゃんと言葉と音楽にして、やんちゃしてもいいねんけど、命とかそんなんもいきなりなくなることがあるよっていうことも含め、伝えたいことがまとまりました」。