米テネシー州出身ながらドイツなどで過ごし、現在はNYを拠点に活動するシンガーの初フル・アルバム。2017年のEP『3:33am』から〈3〉を運命の数字としてきた彼女が3つのテーマで宇宙規模にまで話を広げていく内容で、制作はジュリアン・ブネッタを中心にワン・ダイレクション関係者がメインで担当。昨年のシングル“Worth It”やクレイグ・デヴィッド“Rendezvous”ネタの“Softly”といったUKガラージに通じる楽曲から、ギッティが手掛けたトラップ調やスペース・ピープルによるダンサーまで、尖鋭とポップの狭間を漂いながら凛々しいスモーキー・ヴォイスで歌うアンバーは気高さに満ちている。チャーチなオルガンをベースに歌う“Most Men”でのエモーションの表出と抑制の匙加減も絶妙だ。