8月の〈サマソニ〉公演でも大暴れしたヤングブラッドからの3作目。前作に引き続き、全英1位で発進。ビリー・アイドルの再来かと思わせる“The Funeral”に始まり、“Tissues”におけるキュアーのサンプリングから“The Boy In The Black Dress”でのギター・リフ拝借まで、80sロック・テイストが炸裂。かと思えば、ウィル・スミスの娘ウィローとの共演、バスティルのダン・スミスとの共作など、モダンな要素もちゃっかり。自身の体験を踏まえつつ、メンタルヘルスやセクシュアリティーを歌ったり、〈俺だって泣くんだよ〉と弱みもチラ見せ。Z世代の全チェック・ポイントを押さえまくっているのは、出来過ぎにも思えるが、ロックが次のフェーズに入ったことを教えてくれる、目から鱗な快作だ。