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晴れやかで彩り豊かなハイレゾとLP

せっかくの機会なので、さる3月に出されたハイレゾとLPの音響と、今回のSACDの違いにも触れておこう。そのふたつのフォーマットでは、音楽全体が晴れやかに響き、バックの演奏も彩りが豊かになった。大滝の曲におけるフィル・スペクター感や、杉の曲におけるビートルズ感は、今までの『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』体験とは比べ物にならないくらい明らかになっている。転がるようなピアノの音色や、絶妙な隠し味になっているカスタネットなど、ハイレゾの5.1chサラウンドでは特に、〈大滝サイド〉における演奏陣の貢献度の高さを目の当たりにする。 

それに比べると、今回のSACDの音響はカチッとまとまり、タイトなサウンドを味わうことができる。昨年の『A LONG VACATION』の時と同じように、フォーマットごとの音響の違いをじっくりと楽しむことができるのだ。 

このSACDはブックレットもカラーページが多く、販促グッズなどのメモラビリアを視覚でも振り返ることができる。当時からの40年を総まとめして、かつ未来にも繋いでいくような。そんなディスクになっている点も嬉しいところだ。

タワーレコードのYouTube動画〈【SA-CD普及委員会】#03 SA-CDとCD聴き比べ~朝比奈隆のベートーヴェン〉

 


RELEASE INFORMATION

ナイアガラ・トライアングル, 大滝詠一, 佐野元春, 杉真理 『NIAGARA TRIANGLE Vol.2 40th Anniversary Edition(SACD)』 ナイアガラ(2022)

リリース日:2022年8月3日
品番:SRGL-999
フォーマット:SACD 1枚組/シングルレイヤー1層
価格:5,900円(税込)
初回仕様限定:ナンバリングシール付スペシャルスリーブ仕様
Super Audio CDのために新たなマスターテープからリマスターされた2022年版最新音源を使用

TRACKLIST
1. A面で恋をして
2. 彼女はデリケート
3. Bye Bye C-Boy
4. マンハッタンブリッヂにたたずんで
5. Nobody
6. ガールフレンド
7. 夢みる渚
8. Love Her
9. 週末の恋人たち
10. オリーブの午后
11. 白い港
12. Water Color
13. ♡じかけのオレンジ