大滝詠一プロデュース、渡辺満里奈の名盤『Ring-a-Bell』がデラックス版に　大貫妙子の書き下ろしや渡辺&大滝のデュエット曲など未発表音源収録

渡辺満里奈のアルバム『Ring-a-Bell 30th Anniversary Deluxe Edition』が2026年3月21日（土）にリリースされる。

歌・作詞・作曲・編曲・録音・プロデュースや、ラジオDJからレーベルオーナーまでを担い、ポップス史を独自に研究した異能の才人・大滝詠一。国内外の幅広い世代から熱狂的に支持されている日本のポップス界の巨人が1996年に大瀧詠一名義でプロデュースしたのが、渡辺満里奈のミニアルバム『Ring-a-Bell』だ。

同作のリリースから30周年を記念して、未発表曲が追加され、フルアルバムになった『Ring-a-Bell』デラックスエディションのCDとLPが、2026年の〈ナイアガラ・デイ〉である3月21日にリリースされることが決定した。

大滝詠一

同作は、大滝主宰のナイアガラ・レコードのサブレーベルYoo-Looから1996年3月21日に発表され、大滝がアーティスト活動時以外の裏方名義である〈大瀧詠一〉として全面プロデュースを担当。大瀧は1982年の『NIAGARA TRIANGLE Vol. 2』を音楽の初体験とする渡辺満里奈のために、そのメンバーだった佐野元春と杉真理、佐野の後見人で『NIAGARA TRIANGLE Vol. 1』のメンバーでもある伊藤銀次、伊藤がプロデュースし、大滝の“FUSSA STRUT Part-2”のカバー“大阪ストラット・パートII”でヒットを飛ばしていたウルフルズ、コンポーザーとして音楽評論家の能地祐子や萩原健太といったナイアガラファミリーを大集合させ、6曲入りのミニアルバムとしてリリースしたのが『Ring-a-Bell』だった。

同作にはフジテレビ系アニメ「ちびまる子ちゃん」第2期の初代オープニングテーマ“うれしい予感”のアルバムバージョンや、佐野が作詞作曲を手がけ、のちに佐野自身や大滝もカバーした“ダンスが終る前に”、大瀧が初めてプロデュースしたアーティストで海外でも人気が高い金延幸子“あなたから遠くへ”のカバーなど話題曲が多数収録されている。多彩な音楽性が楽しめる、時代を超えたポップアルバムとして高い評価を得ている作品だ。

同作の発表から30周年を記念してリリースされる『Ring-a-Bell 30th Anniversary Deluxe Edition』は、2026年最新マスタリング音源を使用し、音質が大きく改善されているという。さらにナイアガラの第1弾アーティストであるシュガー・ベイブの元メンバーで、昨今のシティポップブームの中心人物として海外でも評価されている大貫妙子が書き下ろし、シティポップサウンドの重鎮である井上鑑が演奏・編曲で参加した“高い空遠い街”と、当時大滝が研究していた日本のポップスのルーツを渡辺と2人で歌唱した“冬の星座（Duet with 大滝詠一）”という2曲の未発表音源が収録されることも決定している。

本作はいまだ色褪せない8曲を収録した、30年の時を超える新たなスタンダードと言えるフルアルバムに仕上がっているそうだ。CDには貴重な未発表音源が満載のボーナスディスクも同梱され、内容は近日発表される予定だとのこと。