昨年発表したEPからのスロウ・ジャム“Hrs And Hrs”がTikTok経由で人気となり、今年デフ・ジャムと契約したマニー・ロング。かつてプリシラ・レネイ名義でデビューして楽曲提供も行ってきた彼女だけに、同EPとその続編を丸ごと収めた本アルバムからは貫禄さえ感じさせる。アン・マリーを迎えた“No R&B”など、節回しを強調したクールかつ人懐っこい歌声も含めて90年代のフィーリングが漂い、スウィーティ客演の“Baby Boo”ではフロリダ出身でアトランタ在住の彼女らしくゴースト・タウンDJ’sを意識したベース・ミュージック由来のR&Bを披露。ギッティ制作のキャッチーなミッド“The Words”や淑やかなスロウ“Plot Twist”なども90s風だが、そんな懐かしさ込みで2022年感を纏った快作だ。