客演なしで臨んだソロ第1作とコントラストを描くように、YONCE、Jeter、佐藤千亜妃ら総勢14組の面々を招聘した2作目。Ykiki Beatをサンプリングしたトロピカルな導入に冨田恵一が手掛けたスムースなAOR、オカモトショウのプレイが光るファンキーなバンド・サウンドといった多彩な音の数々が主役たちのフロウを活気づける。そうした賑やかなエッセンスを振りまく一方で、アルバムの軸に据えられているのはユーフォリックな浮遊感と成熟したメロウなトーンだ。特に90年代ハウスを纏った“Dance”や、多くの楽曲を支えるTENDREとAAAMYYYを迎えたアンニュイなR&B“Magic Mirror”あたりのサウンドが、この稀有なラッパー/ビートメイカーの進化と新たなフェイズを示しているように思える。