前作『世界一幸せなひとりぼっち』に続き、majikoみずから全曲の作詞・作曲、木下哲と共同で編曲も手掛けた本作は、世を疎みながらも諦めるのではなく、ありのままの自分を愛そうとする彼女そのものが詰まった作品かもしれない。シアトリカルかつ偏狂的な愛の歌“Princess”や皮肉めいた歌詞の“No More Robot”といった彼女らしい激情的な表現はもちろん、過去の別れをただ悲しむのではなく未来に繋げる“時空小箱”のように、ひたむきに前を向こうとする姿もまた現在の彼女なのだと思うと胸が熱くなる。『愛編む』とは〈自分(=I am)〉の存在証明となることを願って付けられたタイトルだそうだが、同時に色々な愛の形が〈I(=majiko)〉を編んでいることを、本作は証明している。